気遣い ページ6
お祖母様の御屋敷はもう掃除された後でお部屋も綺麗にされていた。
執事「おつかれになったでしょう。お嬢様のお部屋へとご案内します。」
A「いつの間に綺麗にしたのね……私も言ってくれれば手伝ったのに……。」
そう言ったらメイドも執事もびっくりしていた。
メイド「私達の仕事ですので。」
A「そんな悲しいこと言わないで？私だって掃除したり料理とかもしてみたいのよ？
女の子は料理なんてできて当たり前なのでしょう？お菓子作りとか……私もしてみたい……。」
メイドは泣きそうな顔をし私の手を握ってきた。
メイド「やりましょうお嬢様！沢山お菓子を作りましょう！」
A「きっと太ってしまうわね」
メイド「幸せ太りなら大した事ないですよ。」
本当にいい人に恵まれたなと思った。
案内された部屋は生前お祖母様が使ってた部屋だった。中を開くと前と同じ配置で家具が置かれていた。変わったのは部屋の大きさだけだった。
A「え」
執事「なるべく早く馴染んでいただこうと思い配置したのですがお嬢様が前のお家を思い出してしまうのであれば直ぐに変えます。」
A「嬉しいわ。ありがとう。」
料理長「本日のディナーはいかが致しましょうか。」
A「みんなで食べたいわ。みんなで食べれるものにしましょう。」
執事「え、いや……」
A「いや……？私、ほぼ1人だったでしょう？呼ばれたら行くとかそんな感じで食事とってたし……。一緒に食べましょう？食事の感想も目の前で言いたいわ！」
料理長「私もですか？」
A「当たり前でしょう？」
料理長「……お嬢様のご命令とあれば……。」
A「あ！それ、禁止ね。命令じゃなくて頼み事。嫌だったら断ってもいい。それだけね。」
ざわっと執事達は目配りをした。
A「まあ、これも強制はしないわこっちも頼み事だから……。気が向いたらそうしてって感じね。じゃあ私は少し横になるわね。」
執事「食事の時間になったらお呼び致します。」
A「ありがとう。」
ガチャと扉がしまった。
さて、この広い部屋で明日行われる事を阻止し尚且つ証拠を掴まなきゃいけない。
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作者名：るーちゃぴ | 作成日時：2021年11月16日 15時
