私を救ってくれたのは

じゅうろく ページ17

夏樹side


夏樹「ただいまー、ってなんで電気ついてないの？」


にゃ〜にゃ〜！


いつもはそんなに鳴かないのに、嫌な予感がする……なんか変な音なってる？


夏樹「Aちゃん、寝てるの？Aちゃん？Aちゃん！Aｯ！」


そこには荒い息をして床にうずくまっているAちゃんの姿があった。


夏樹「どうしたの！とにかくゆっくり呼吸しよっか。大丈夫、大丈夫！吸って……吐いてー……吸って……吐いてー、ちゃんとできてる。」

A「ハァ、ハァ……はなえ、さん」

夏樹「ゆっくりでいいよ、どうしたの？」

A「怖かったｯ……ふぅ、」


Aちゃんの手はすごく震えていた。

ごめん俺が早くかえってこなかったせいで……ほんとに、ごめんなさい。あれ、なんで涙出てきたw


A「ｯ!泣いてるの？なんで、私やっぱり迷惑かけて……」

夏樹「ちがうよ、俺がもっとやばく帰って来てればAちゃんはこんなことにならなかったのに……ほんとにごめんなさい」

A「ううん、私嬉しかったよ。私のために早くかえって来ようとしてくれて、私のこと追い出さないでくれて、ありがとう」

夏樹「いえいえ、だってAちゃんのこと好きだから、追い出したりしない。する訳が無い、絶対に！」


Aちゃんはニコッと笑いありがとうと言った。Aちゃんの手を見ると震えは止まっていた。


夏樹「じゃちょっと電気つけてくるね」

A「えっ……怖いｯ」


やっぱり怖いのか、


夏樹「怖いか、じゃぁまたお姫様抱っこしよっかw」

A「えっ？」

夏樹「嫌だった？」

A「別にそういうわけじゃないですけど……」

夏樹「はい、じゃぁ行くよ！」

A「うわぁｯ!ふふっw」


家の電気をつけ、Aちゃんと楽しくご飯を食べた。

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