story 27 ページ29
side:ryusei
大「ほんまにごめん!!俺が追いかけとれば助かったかもしれんのに……。」
診察室を出てすぐにしげは俺らに謝ってきた。
流「しげ、またそんなこと…。俺はしげのせいやとは思っとらんよ。」
これは本心。
でもしげは、
大「でも俺が追いかけとれば助かったんやで?」
と言ってきた。
せやから俺は
流「そんなん今更どうでもええやん。今回のは誰も悪ないよ。それよりも智洋のこと起こさなあかんやろ?」
と言った。
そしたらしげは
大「おん。ごめんな。神ちゃん起こそ。」
と言って先に行ってしまった。
そりゃさ、俺やって悔しいねん。
兄なのに助けてやれんかったから。
でもさ、今更言うとったってしゃあないやん?
やから智洋のことおこさなあかん。
今できることはそんぐらいしかないんやから。
そう意気込んで俺もICUに向かった。
ICUに着くといろんな機械につながれた智洋がおった。
智洋の身体は思った以上にボロボロやった。
そりゃそうか。
聞いたところによると智洋は屋上から飛び降りたみたいやから。
6階まであって更にその上なんやから、命助からんくって当たり前の高さ。
でも幸い、飛び降りた先に木が生えとった。
木がクッションになったみたいやった。
だからと言ってもひどい傷や。
もっと早くに気付いたればよかった……。
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作者名:智流 | 作成日時:2017年12月4日 18時