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＃２７ 最 終 話 （カイトside） ページ28
『今から会えないかな？』
電話越しに聞いた大好きな人の声はあの時みたいに弱々しくて、二つ返事で家を出た。
待ち合わせ場所までは正味10分。頑張れば8分でつけるかもしれない。
なんとか9分で着いた場所にはもうすでに俺を待っている人がいた。
「Aちゃん、！」
『あ、海斗くん、』
「今日、何日か知ってて呼び出してる、？」
『今日、クリスマスだよね、』
「知ってる、か」
『今日だけじゃなくて、これからも毎日海斗くんと過ごしたい。ダメ、かな？』
「俺と、付き合ってくれるの、？」
『う、ん、』
人目もはばからずAちゃんを抱きしめるとマフラーから覗く耳が真っ赤に染まる。
これからは俺が守るんだ。Aちゃんの強気なところも弱々しいところもかわいいところもカッコつけてるところも、全部全部、俺が守るんだ。そんな幸せが俺とAちゃんを包んだ。
fin
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作者名：みるく | 作成日時：2019年11月8日 23時
