Halloween Masquerade (ページ15)

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episode１２ページ15

如恵留のものになった私はカフェを閉めることになった。

というよりさせられた。

もともとお金がある上に大きな家に住んでいる如恵留と一緒に住むことになった。

如恵留と同じ部屋に住まわされた私は軟禁をされている。

部屋から一歩も外に出ることはなく、檻で囲まれたベッドの上で食べて寝てを繰り返す。

如恵留が仕事から帰ってくると檻の鍵が開けられ、如恵留が入ってくる。

〔ただいま、愛してるよ〕

『おかえり、私も愛してる』

本当は思ってもいない愛の言葉を囁くだけで欲しいもの全てをくれるこんな生活も、苦じゃなくなってきた頃、ちゃかと出会って7回目の10月が来た。

10月に入ってから。いや、もっと前からだろうか。

この状況をどうやって脱し、ちゃかのところまで行くかだけを考えて生きていた。

夕食が運ばれてから朝起きるまで檻の鍵は如恵留が持っていて、南京錠はしっかり閉められている。

夜の行為をする時だけはサイドテーブルに鍵を置くから、その隙に取れば鍵は手に入る。

問題は如恵留の動きをどうやって塞ぐか。

手荒な事をして失敗すればもう2度と外の景色を見ることはない。行かなければ命を落とす。ハロウィンの夜の舞踏会はこれまでの無料開放日とはわけが違うんだ。

だから、ハロウィンの夜は舞踏会へ行き、ちゃかに会って帰ってくることに決めた。

如恵留にバレないように。