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「山本さーん！！」
いきなり大声が聞こえ、びっくりして声のした方を見ると、向こうから誰かが勢いよく駆け寄ってくる。
その人物は、これまであまり接点のなかった重岡さんだった。
あまりの勢いにぶつかるんじゃないかと思ったが、この人は運動神経が良いのか、私の前でピタッと止まった。
貴「どうされました？」
重「あらー、やだ！山本さん塩対応！！」
……もう1度言おう。これまであまり接点のなかった重岡さんだ。
貴「どうされました？」
重「無視なのね？
あ、そうそう。小瀧、見ませんでした？」
貴「望君ですか？」
重「そうそう、望君。ははっ、そう言えば自分彼女(仮)やったな！」
貴「見ていませんが、どうされたんですか？」
重「……本真に無駄話せん人やな。
いや、俺まだメール来てないねんけど。でもな、聞いてしまってん。
神ちゃんと大西くんが小瀧がなんちゃら〜って言ってんの。」
貴「……神山さんと、大西くんですね？」
重「そうそう。」
なるほど。これは、敵を絞り込む材料になるかもな。
貴「では、重岡さんは二人をどこで？」
重「んー？確か給湯室やないかな？」
貴「分かりました、ありがとうございます。
あ、それと�霤弔気鹵里蠅泙擦鵑�？」
重「自分めっちゃ人探すやん。�陲舛磴鵑聾�てないな。」
貴「そうですか……。では、私はこれで。」
そう言って足早に立ち去ろうとした私の手を、重岡さんが掴んだ。その顔は何かを企むようにニヤついている。
重「待ってや。少しくらい付き合ってくれてもええやろ。」
貴「付き合うって、何に？」
重「ほら、行くで。」
貴「え、あっちょっ！？」
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