8th. ページ8
「ん...」
ふ、と目を覚ますと、
隣にあったはずの温もりはなくなっていた。
「......将人?」
彼が隣にいない事が分かった後、
上半身を起こして寝室を見渡す。
彼がこの部屋にいない事を頭の中で確認すると、
脳内には不安が広がっていった。
将人を探そうとベッドから足を出すのと
ほぼ同時に鼻を掠めた匂い。
(これってもしかして)
憶測を立て、リビングへと足を進める。
扉を開けるとそこにはキッチンに立つ彼の姿があった。
「おはよう、A」
後ろを振り返った彼は、
私の存在に気付くと小さく微笑む。
その姿に安心して、
自然と口角があがる。
「おはよう」
「もうすぐ作り終わるから、
座って待ってて。」
彼に言われるがまま椅子に座ってから、
ふ、と思った。
「将人、今日早いんじゃなかったっけ?」
あー、と彼は頭の後ろに手を当てる。
「あれ、嘘」
「え、うそ?」
Aに何の話されるのか分かんなくて怖かったから。
と彼は小さく笑う。
___今日は表情豊かだなぁ。
そんな事を心の中で思いながら、
ぼーっとしていると目の前に置かれるお皿。
どうやら朝食が完成したみたいだ。
「何飲む?」
「あ、それくらいは私やるよ」
「いや、今日は俺がやりたいから。」
じゃあ牛乳でお願いします。
そう返事をすると、将人は冷蔵庫から牛乳を取りだし、
色違いの二つのコップに注いだ。
二人そろってご飯食べるの久しぶりだね、
何て言いながら将人の作った朝食を食べる。
こんなに幸せで良いのだろうか。
この幸せすぎる時間が私を逆に不安にさせた。
この不安が当たってしまうなんて、
今の私も、もちろん将人も、
まだ知らずにいた。
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minami - ずーみんさん» はじめまして。号泣していただけるなんて...嬉しいです!応援よろしくお願いします!! (2019年9月14日 23時) (
レス) id: 6efa05047a (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - はじめまして、いきなりのコメント失礼致します。あまりにも素敵なお話で、最新話を見た瞬間ぎゅーっとなって号泣しました…。これからも更新頑張ってください。応援しています! (2019年9月14日 21時) (レス) id: 6571769215 (このIDを非表示/違反報告)
minami - うさぎさん» 大好きなんて...、。ありがとうございますっ!!これからも頑張っていきますね! (2019年8月10日 2時) (レス) id: 6efa05047a (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 夜分遅くにすみません。本当に大好きな作品で、いつも楽しみにしています☆大変だとは思いますが頑張ってください！ (2019年8月10日 2時) (レス) id: 83189d3e9f (このIDを非表示/違反報告)
minami - 千夜さん» 嬉しいです!ありがとうございます!期待(?)に応えられるように頑張らせて頂きます! (2019年8月10日 2時) (レス) id: 6efa05047a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minami | 作成日時：2019年8月7日 23時
