本名は安元です その4

続き ページ40

鳥海「その段階でひーちゃんの隣に座ってた石田さんひーちゃんのことすごい目で見てたもんね(笑)え、アドバイスするの！？みたいな(笑)」

小野「石田さんと反対に座ってた俺もおいおいおい！！と思うくらいだったもん(笑)」

遊佐「で、なんとか2時間くらい押した収録の後でその子の言ったことが『私、氷翠さんを越えられる声優になります！』って言ったのよ」

鳥海「それでやっとひーちゃんが『声優としてデビューした時から今まで、今日の貴女みたいな態度でマイク前に立ったこと、私はないの』って真顔で声を荒げず淡々として諭すような感じで言ったの！！」

遊佐「僕たちもAと長い付き合いだけど、Aのああいうとこ見たことなかったからビックリして(笑)」

小野「だからビックリしすぎてスタジオブースが一瞬でしーっっんって静まり返ったよ(笑)」

鳥海「でもね、その次に言ったことが『今日何が悪かったかをしっかり考えること、これが貴女への最大のアドバイスです…私の言ったことが理解できた貴女に、次会えるのを楽しみにしてます』って」

遊佐「いや、ほんと何て言うか…人が良いよねぇ、あの子は(笑)」

小野「言葉の端々にちゃんと救いがあるんだよね(笑)」

島崎「くぅぅ〜…しびれる！！…かっこいいなぁ、Aさんっ！」

遊佐「まぁその後その人は上手いこと芽が出ずに声優を辞めたらしいけど今は確かどこかの養成所でマナー講師やってるんじゃなかったかな…」

小野「ひーちゃんのあのお叱りが心に響いて自分と同じような人を声優の世界に送り出さないようにって育成の方に移ったんだって！」

島崎「その方もスゴいですね！ちゃんとAさんの言ったことを理解して、その教訓を後世に指導出来ているっていうのが素晴らしいですよ！」

遊佐「まぁ今でこそ笑い話になってるけど…あの瞬間はめっちゃ怖かったよ(笑)…そうだね、Aは怒らせたくないね(笑)」

鳥海「普段全く怒ったりしないタイプだし余計にね…美人の真顔って怖いよね、つくづくそう思ったよ(笑)」

小野「結局ひーちゃんが怒ったのって後にも先にもこれくらいしか聞いたことないし見たこともないよね…」

遊佐「僕もこれ以外はないね」

島崎「確かにAさんっていつも優しそうな顔で微笑んでらっしゃいますよね！」

鳥海「もはや聖母だからね(笑)」

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