脚色 Ⅱ (ページ45)

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岩本は芯を持った声と、凛とした表情で向井に言ってみせる。その様子を見た向井は諦めたようにへらりと笑っていた

kj「もぉ…照くんには敵わんわぁ…」
iw「じゃぁ、」
kj「えぇよ、俺も…【時間遡行者(タイムジャッカー)】向井康二も【Snow/Man】メンバーとして力を貸したるわ」

その言葉に、岩本は口角を上げる。一時的にではなく、【Snow/Man】として力を貸すと宣言してみせた彼を見て
そして、次に向かい合ったのは宮舘である

dt「ッ、おれ、は…」
nb「涼太、お前がやったことが悪くなかったかといえば答えはNOだよ」
dt「ッ…」
nb「でも、お前は俺を守ろうとしてくれてたんだろ？その気持ちは嘘偽りないんだろ？」

渡辺の言葉に宮舘は泣きそうな顔になりながらも何度も頷いていた。「じゃぁ、許さないわけにいかないだろ」そう言って渡辺は困ったように笑っている
本当に、許されていいのだろうか、此処に居てもいいのだろうか、そう思う宮舘に今度は佐久間が言葉を掛ける

sk「ていうか！阿部ちゃんは宮舘が居ないと助けらんないの！俺達に力を貸してくれませんか？」
dt「ッ…、はいッ…!!」

佐久間の差し出した手を宮舘は握り返す。この瞬間、宮舘と向井は【Snow/Man】のメンバーとして彼らと共に過ごしてゆく決意を秘めたのである
そんな緊張感と安心感の中で誰かの腹の音が思いきり響き渡った

ru「ご、ごめん…なさいっ…」

恥ずかしそうにラウールがおずおずと手を挙げると、メンバーはその姿が微笑ましく表情を緩める

iw「じゃぁ、長くて短い闘いも済んで安心したことだし、飯でも食うかぁ」
nb「照、腕動かせるの？反動やばいんじゃない？」
iw「お前と佐久間を台所に向かわせる方がヤバイわ」
dt「…俺、料理出来るよ」
nb「えっ！俺、涼太のオムライス久々に食べたい！」
sk「翔太くんは何歳でちゅかぁ～？」

そんな平和な会話が続いている中、向井はラウールの隣に座り彼の様子を窺う

kj「…今までごめんなぁ、」
ru「ぼく、こそ…こーじくん、にらんでた…」
kj「でもどうして俺を認めてくれたん？」
ru「…さっきの、ことも…うそ、じゃない…けど」

ラウールは自らの服に着いている胸元からあるものを取り出す
それは研究所で付けていた抵抗(レジスト)のピアスだ

ru「これ、あいてが、ぼくをしんよう…したら、その、ひとの…ぎふとには、はんのう…しないの」
kj「…せやから、さっきの闘いんときピアスしとったん？」
ru「うん、…そうだよ、」