吸血 87 ページ45
リトside
高校を入学したばかりの頃。俺はとてもイライラしていた。何の変化もない日常と弱い人間のフリをしなきゃいけないことに腹が立っていたのだ。
クラスカーストのトップになっていじめでもしてやろうと思い1人でいる奴を探していたときだ、Aを見つけたのは。
ふわふわの髪、男にしては可愛い顔立ち、大きな瞳、華奢な体。いじめの絶好のターゲットだ。ちょうどいい。仲良くなってから絶望に突き落としてやろうと声を掛けた。
嬉しい！よろしくね、大神くん。
自己紹介をした後、友達になってと言うとその言葉ととびっきりの笑顔が返ってきた。その笑顔に惚れた。
花が咲き誇るよう。太陽のように明るい。そんなふうに表現してもおかしくない笑顔を初めて見た。おかしいどころかその表現以上だ。鼓動が速くなって、Aが堪らなく愛しく思えてきてどうにかなりそうだった。
変わり映えのない日常がAのおかげで明るくなった。クラスカーストのトップになって、コイツを守る。いじめなんてさせない。俺が隣にいて、守って、優しくして、俺なしじゃいられないくらい甘く溶かしてやる。
そんなとき、ハンターとの全面戦争の話があがった。俺もそれに参加しハンターを殺す。生きるための行為だ。そして当日俺と敵対したのは男女2人を激闘の末殺すことが出来た。
知ったのは殺してすぐだ。匂いがした。Aと同じ匂い。やってしまったと思ってももう遅い。俺はAの両親を殺してしまった。
いや、でもこれはチャンスだ。Aの傍にいる口実ができる。親戚がいないのは知っている。独りになって悲しんでいるAに優しくして家に住まわせればいい。
でも現実は上手くいかなかった。ルイとかいう保護者サンがAと一緒に住み始めたのだ。
胡散臭い男。邪魔で仕方ない。だから俺も焦っていた。Aを取られてしまう。探りをいれてもAは良い人だと言う。心を開くのが早いのは何故なのかモヤモヤした。
ルイとかいう奴と会った次の日、Aは遅刻した。今後について話し合いをしていたと言うAの服の隙間から見えたのは、噛み跡。それも2つ。細い何かで血を吸われた跡だった。まだ新しい。
吸血鬼は美男美女が多く、その持ち前の美貌とチャームという魔法で人を誘惑し、血を吸う。特徴は紅い瞳。完全にルイと一致する。
何てことだ。Aが吸血鬼に喰われてしまった。
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まどか - りょーかい、待ってるね！！ (2018年8月27日 16時) (
レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー！それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす！ (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い！！私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた！どうかな？上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ！！ (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2018年5月26日 0時
