【オリジナル】吸血鬼と同居したら周りもイケメンだらけで心臓が足りません【男主】

吸血 59 ページ14

Aside

リトの言っていたアイツらとかあの話とか、一体何のことなんだろ？リトの為にも僕自身の為にも知りたいのに全く何か分からない。

ルイに相談したくても見回りとかあの作戦のせいで忙しそうだし、何よりリトの件はルイに相談しないで自分で解決しなきゃいけない気がする。リトの親友である僕が、自分で、リトのことを助けるんだ。

その気持ちを察してくれたのか、ルイは深く聞いてこなかった。ルイはすごいな。何でも察して負担にならない対応をしてくれる。

さて、リトのことに集中しよう。でも情報が少なすぎる。やっぱりリトに聞くしかないのかな？

一人になった家で考えていると玄関の方からガチャガチャと音がした。取っ手が上下に揺れている。

誰かが、無理矢理入ろうとしている………？

ルイや先生たちは見回りに行っているはずだ。こんな時間に帰ってきたことは無いし、そもそも鍵を持っているから普通に開ければいい。

ってことは…………。

ドンドンッ！！

主「ひっ！？」

扉の向こうには鍵を持っていない悪い人がいるかもしれない。家には僕一人。悪い人を倒せるわけがない。

どどどどうしよう！！戦うべき！？もしくは隠れるべき！？

ちょうどその時。カチャリと、鍵が開いた。

敵はピッキングもできるの！？え、本格的に勝ち目ないじゃん！！どうしようどうしようどうしよう！！

助けて、ルイ……………ッ！

隼/涼「A無事ですか！！」

扉を開け放ったのは僕がよく知っている人達だった。

主「あ………良かった〜！先生たちだったんだ〜！」

恐怖におののいていた分、先生たちであることに安堵して座り込む。

隼「俺達が行ってから誰か来ましたか？」

僕を立たせながら先生が聞く。

主「いいえ。誰も来てませんけど………」

何かあったのかな？鍵のこと忘れてガチャガチャしちゃうくらい危ないこと？

涼「すみません、驚かせてしまいましたか？」

少し乱れた髪を直してくれた先輩にお礼を言ってから、何があったのか聞いてみた。

主「何かあったんですか？」

涼「それが………俺たちにも分からないんです。いきなりルイに戻ってくれと言われたので」

ルイに？何がどうしたのかな？

疑問に思った瞬間、また扉が開く音がした。

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