Feelings ２ (ページ29)

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感情のない声

血の気が引いていくようだった

嘘やろ？あの日、望は寝てたはずじゃ

「俺な。頭撫でられたときに起きてたんや」

「…」

「おでこにキスしたやろ？全部、全部覚えてる

今でも忘れへん」

どくどく…と鼓動が早くなっていく

最悪の展開になった

一生隠し続けて終わらせるつもりだったのに

よりによって、望にバレるなんて

「なあ、答えてや。俺のことホンマに嫌いなん？」

前に回り込んで顔を覗き込む望は、私の知ってるかわいい望じゃない

全てを見透かしたように口元だけ笑ってる

あーあ。…これまでの努力は全部水の泡か

もう白状するしかないんだ

「…のぞむ」

「ん」

「私、望のこと好きだよ

けど私たちは兄妹だから。好きになっちゃいけないから」

「…」

「だから、望への想いを断ち切るために東京に来た」

震える声

…望、どんな顔してるんだろう？

怖くて見れない

「なのに……なんで来たの？また…また、好きになっちゃうじゃん…」

「…」

「あほ。…望の、あほ」

ぽかぽかと目の前の胸を叩いたらどんどん涙が零れ落ちてきた

「う……うっ…」

「…よかった」

私の泣き声と共に響いた言葉

顔を上げれば、望は安心したように笑っていた

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