Feelings ２ (ページ25)

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そんなこと、あるわけないんだ

血は繋がっていなくても
兄弟に恋をするなんて、そんなドラマみたいなこと…

そう言い聞かせるのに、望と話せば話すほど

望への気持ちがどんどん膨れ上がっていって消えることはなかった

……だから私は決めたんだ

「お母さん

私、東京の大学にいく」

この気持ちが消えないのなら、物理的に離れればいいじゃないか…と

こんな叶わない恋を続けたって報われないのは目に見えてる

突然の私の決断に両親は寂しそうな顔をしたけど、それがAの考えなら…と、快く了承してくれた

ただ……望だけは、認めてくれなかった

「あかん！東京なんて危ないところや！１人で行かせたくない！」

「のぞむ……」

「大阪におってや！」

「…」

しまいには抱き着いてわんわん泣き出すから、胸のドキドキを抑えるのに必死で…

私に懐いてくれているのはわかっていたけど予想以上だった

望、ごめんな

…これはあんたのためでもあるんやで？

「…」

あれから猛勉強して無事に第一志望に合格し、東京へ旅立つ前日の夜

拗ねてまったく口を聞いてくれなくなった望の部屋にこっそりと入る

部活で疲れたのか、お風呂にも入らずベッドでぐっすりと眠っていた

「すー……すー…」

「…ふふ」

起きてるときはあんなにかっこいいのに、寝顔だけはぶっさいく(笑)

そんなのも愛おしく感じるからもう重症だ

傍に座ってぐしゃぐしゃな髪を撫でてみるけど起きる気配は無い

「のぞむ」

ごめんね

けど、これで最後にするから

「望……、好きだよ」

前髪を掻き分け、綺麗なおでこにキスを落とした

時計を見れば時刻は０時ぴったり

大阪を去る日に

私は、望への気持ちに蓋をした

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