嬉しい違和感 ページ4
･
し「 A 」
スタジオで編集をする為にパソコンと向き合っていた時、ふとしばゆーが私を呼んだ。声のする方向を見ると、しばゆーの手にはサブチャン用のカメラが握られている。しばゆーがサブチャン回すなんて珍しい
『 どうした？ 』
し「 つい先日ね、ご結婚されたじゃないですか 」
『 お陰様で。ありがとうございます 』
し「 俺最初は共感してくれる人いなかったんだけど 」
しばゆーはそう言うと、左手を掲げて見せる。何が伝えたいのかは分からない
『 えっと、何ですか？ 』
し「 分かりませんか？ 」
『 分かるわけないです(笑) 』
し「 指輪ですよ、指輪！ 」
ああ、それで左手を掲げたのか。納得。でも指輪がどうしたんだろう
し「 指輪めちゃめちゃ嬉しいけどさ、最初はちょっと違和感ないですか？ 」
多分この質問が、他の人には共感されなかった事だろう。聞きにくそうに少しトーンを落としながら聞いてくる。ごめんけど、ここは私も譲れない
『 め ち ゃ め ち ゃ 分 か る 』
し「 なはは(笑) 」
力強くそう告げる。いや、だって実際本当にそうなんだって。普段指輪をアクセサリーでつけてるてつやとかてつやとかてつやとかはあんまり分かんないんだろうけど、私はアクセサリーで指輪はつけないから本当に新鮮すぎる
『 お皿洗う時に金属音して何だろう？って見たら指輪だったり、お風呂入る時に取るの忘れちゃって慌てて取ったり、てつやが指輪してるの見て嬉しくなってる 』
私の話を黙って微笑みながら聞いてくれるしばゆーに向かって話すと、リビングにてつやが入って来た。サブチャンが回っているのを見て、座る私の後ろに立ってぎゅっと包み込む
て「 何の話してんの？ 」
『 指輪の話。最初は慣れなくない？って 』
て「 あ〜 」
てつやにそう言うと、自分の左手の指輪を見ててつやが笑う
て「 嬉しい違和感じゃない？ 」
し「 おお、その言葉いいね 」
『 ムカつくくらい頭悪いけど、ワードセンスは最高だよね 』
て「 おおい、結婚してすぐなのにもう夫の事ディスんなって 」
その後、2人で笑い合うシーンでサブチャンは終わってた。しばゆーにしてはいいタイミングで動画締めたじゃん？なんててつやと話してた
私の左手とてつやの左手を重ねながら
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 535人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
山下 おと(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» ありがとうございます！コメントが励みになります＼(^^)／応援よろしくお願いします！ (2020年6月20日 8時) (
レス) id: 066cc530ae (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 待ってましたー！今作も楽しく拝見させていただきます！！！ (2020年6月20日 3時) (レス) id: 534e341e06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山下 おと | 作成日時：2020年6月19日 23時
