運命信じます宣言2(JW 赤緑) (ページ10)

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「なるほどなぁ、なかなか厄介な恋愛してんねや」
「せやねん。最近ホンマにしんどなってきて」
「うん」
「なんかさ、振られて諦めんかったのは俺やけど、あんなに一緒にいて、そりゃ友達としてやけど毎日のように好きって言われて。」
「…うん」
「なのにあの日あんなことになったのに覚えてなくてさ……まあ酒のせいやねんけどな、あーなんか全然意識されてないんやなって急に虚しくなってん。
いっぱいドキドキさせてくるくせに、一瞬だって俺に振り向いてくれたことなんて無いんよ」
「神ちゃん先輩…」

よしよし、と言いながら俺の頭を撫でるのんちゃん。

一体どっちが歳上なのかわからなくて恥ずかしいけど、今はその頭の温もりが心地いい。

最近流星も全然掴めなくて、ずっと誰にも言えずにこの恋を終わらせたいと思ってしまう気持ちを溜め込んでいたから、今日偶然とはいえのんちゃんに会えて本当に良かったと思う。

「へへ、のんちゃんの手きもちぃわ。ありがとう」
「どういたしまして。…あんまり抱え込まんといてや？」
「うん…シゲはなんも悪くないし、俺が勝手にしんどいだけなんよな」
「重岡さんの気持ちもわかんねんけどなー…過去えげつないやん。でもここまで思わせぶりで転がされたらしんどいよ、誰でも。」
「ほんま、罪な男やろ？」
「違いないな。ちゅーかさ…………てあれ、？先輩スマホ鳴ってる？」

話しながら、のんちゃんがふと俺のスマホが鳴っていることに気づいた。
言われて床に放っていたそれに目を向けると、小さく振動しながら知らせていたのは「重岡」の文字。

その二文字に心臓が跳ねる。こんなこと初めてだ。
そもそも、距離が縮まってから毎日のようにLINEはやり取りしていたが、電話自体は1度もしたことない気がする。