運命信じます宣言2(JW 赤緑) (ページ15)

今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:35,992 hit

64 ページ15

「風呂入ってき。ご飯あっため直すわ」
「え？なんで急に…。」
「なんでも。行っといで」

急な俺の行動、そしてその説明にいまいち納得がいかないのか、「ご飯そのまま食べたらええやん」「あっため直すとかそんな話全然してなかったのに」なんてぶつくさ言いながら風呂場へ向かう背中を見送り、「ごめんな」と呟く。

のんちゃんが俺の事が大好きで兄のように慕ってくれているからこそ、ああやってシゲに怒ってくれたのは分かる。

でもそんな風に誰かがシゲを否定して俺を肯定してしまうと、張り詰めた何かが切れてしまいそうな気がして、思わず彼の言葉を遮ってしまった。

もしその何かが切れたら、俺はきっと自分が被害者のように振舞ってしまう。シゲが困ることを沢山言ってしまう。シゲの気持ちも考えず、ありったけの気持ちをぶつけてしまうだろう。

大好きな人に、そんなことはしたくなかった。

***********

シゲに持っていく料理を作り、中身をこぼさぬようタッパーに詰め終え支度を終わらせる。

昨日はあの後、のんちゃんがお風呂から上がってきてから温め直したご飯を2人で食べた。
晩御飯を終えて俺が風呂に入っている間に、疲れたのかのんちゃんは出しておいた布団に寝てしまっていて、俺もそのまま特に何をするでもなく就寝。

今日はお互い昼前に起きて、俺は料理やら課題やら、のんちゃんは受験勉強をして過ごした。そうして思い思いに過ごしていればあっという間に家を出る時間。

「のんちゃん準備できたー？」
「うん。いつでも出れるで」
「ほんじゃ行こか。」

各々で支度を終わらせて、一緒に家を出る。
1人だったら憂鬱で足取りも重たかっただろうな、と隣を歩くのんちゃんに安心感をおぼえながら、2人道を歩く。