運命信じます宣言2(JW 赤緑) (ページ2)

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…パーティはそろそろお開きやな。

シゲはこんなだし、もしかしたらこれから気持ち悪くなるかもだし、と言うか俺がまずもたない。

「シゲ、もうお開きにしよ。ここ片付けるからシゲは寝とき？」
「え、お開きにすんの？」
「うん。シゲ変やもん。」
「人聞き悪いわ、俺は普通や」
「うそ。へん」

怒られた子どもみたいにいじけるシゲを無視して、皿を片付けようと膝立ちになる。
その光景をじっと見てまだ何か言いたげにしていたが、さすが酔っぱらいの頭。何のきっかけもなしに一瞬で別の話題に変わった。

「そーや、神ちゃんその後ろのあれとって、ペンケース。書きモンしたいねん」
「ん？どれ？」
「アレやって！」
「やからどれ？」
「あそこのやん、見えへんのーーーーーうわっ」

シゲの言葉が切れるのと、視界が急にシゲの顔と天井でいっぱいになったのは同時だった。
ゴン、という音が響いて後頭部にじんわりと鈍い痛みを感じるが、そんなのに構ってる暇はない。

この状況何？

どれだけ探してもペンケースらしきものが見つからず、何度も聞き返す俺に痺れを切らしたシゲ。俺にあれだ、と教えようとして身を乗り出したが酒が回った膝は大笑いしており、そのままバランスを崩して倒れ込んできた。俺を、押し倒すような形で。

「あの……シゲっ、どいて…」
「まって。そこにあんねんから取らせて」

違う。そんなのいくらでも取ればいいから早くこの体制をどうにかして欲しい。

だって、事故とはいえ俺は今好きな人に押し倒されている。
鍛えていたのは知ってるけど、こうやって近くなると体格の違いを感じてしまっていけない。
ドキドキがうるさくてしんどい。

「ほら、これやん」
「っ、わからへん…何そのペンケース…」
「なんで？可愛いやろ、最近買ってん」
「わかった、わかったから！どいてや」

俺の気も知らないで、そんなペンケースどこで見つけたん？みたいなおかしなペンケースを見せてくるシゲ。こんなんペンケースと思えへん。

そんなことより一刻も早くどいてくれないと、頭ではシゲが俺に脈ナシなんて分かってるのに、本能が、いつでもデきるこの状態に歓喜してしまって変な気分にさせてくる。

体が熱い。はやく、早くどいて。