【ONEPIECE】政略結婚とは

退勤 ページ15

今日1日、おれは無事に執務を終わらせた


今日はたまたま海賊の捕縛などは無かったが、これから先遠出したり何日も帰ってこない日があるだろう

そんな時Aが寂しがらないようにする為には、まァ電伝虫で連絡を取るとか、何かしら2人のお揃いの物などを買うとかなんだろうな



＿＿＿おれは部下に面倒くさくなった書類を押し付けて、本部の玄関へ足を進める

すると、今ちょうど走って玄関から入って来た海兵と目が合い、目が合った途端「青キジ大将！」とおれに声をかけた





「あらら、おれ今から退勤なんだけど」


「そ、それなんですが、外に奥様が……」


「！」





海兵がそう言った途端、おれは走って玄関から出る

もちろん、海兵に礼を言って


玄関を出て数メートル先に、Aはいた





「A」


「あっ、クザン。お疲れ様」





おれが声をかければパァっと顔が明るくなり、笑顔で労いの言葉をかけてくれた

可愛い





「ったく1人で来て…攫われちゃったらどうすんのよ。可愛いんだから」


「私のこと攫う物好きはクザンくらいだよ」





今ちょっとだけ貶された？気の所為？おれの考えすぎ？





「あらら…おれなんか攫ったっけ？」





おれがそう聞けば、Aはおれの手を取って自分の胸に当てる





「うん、攫われちゃった。ココ」


「………」





可愛い笑顔

上目遣い

無自覚パイタッチ

神の三点倒立(???)


これを無自覚でしかも外でやってるんだからタチが悪い

家だったら確実に襲ってるっつうのに





「……A、その顔おれだけにしろよ」


「？どんな顔？」





この可愛い顔も、他の男には見せたくない

ずっと家に居てくれりゃいいんだが

＿＿＿と言うか





「そもそも、なんで本部に来たんだ？」


「ふふっ、クザンと一緒に帰りたくって」





Aはそう言って、おれの手を握る





「お夕飯の買い出しはもう終わってるから、一緒に帰ろう」





少し頬を紅く染めておれの手を握るAに、おれが悶えない訳ないだろう





「……帰ったらキスするわ」


「えっ、あ、その、えっと…口以外で…お願いします…」


「却下」


「えっっ……何でぇ……」





慌てるAの手を引いて

おれ達は仲睦まじく帰って行った

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