謳歌5 守る理由 ページ9
「ウッ！！？」
クッキーを口に入れた瞬間、すぐに分かった
『うっふふ！あの子たち、お砂糖とお塩を間違えたのね〜ふふっ』
磯の風味がするし、噛めばジャリッと音がするし、言わずもがな味は最悪だ
それでもこの人は少しも嫌な顔せず、美味しいわねぇ〜と言いながらクッキーを食べる
あの3つ子が、愛おしくてたまらないとでも言うような表情で
＿＿＿おれは、今ので確信した
この人は、人としても上に立ってられる人間だ
権力だけじゃない、人を惹きつけ、常に無条件の愛を最大限与え、人々の幸せに尽くす
彼女がシャボンディ諸島で全ての街の人から慕われていた理由が、今わかった気がする
そして何より＿＿＿
『うっふふ。こんなに美味しいクッキー…食べた事ないわ〜』
本当に、心から優しい
「…おれ、仕事があるので、そろそろ失礼しますね」
『あらそ〜お？無理しないで頑張ってね〜クザン。疲れたらちゃあんと休むのよ〜』
「ありがとうございます」
おれの中に、この人を守る理由が出来た
.
.
─────NO side─────
＿＿＿あと少しで本部に着く、という時に、海賊船が襲ってきた
「A様ァー、危ないのでこちらへどうぞォ」
『私は大丈夫よ〜ボルサリーノ、それより"義務"があるから〜』
彼女の言う"義務"とは、きっと神天人としてこの地を見定める事であろう
今は大海賊時代。この地を見定めるためには嫌でも海賊と接触する
ボルサリーノは決してAが傷つかないように、傍に着くことにした
『サカズキ〜、あの海賊は名のある海賊なの〜？』
「特に名は上がっとらん。あらかた、シャボンディ諸島に向かうついでに攻撃したんじゃろう。阿呆が」
いつの間にかタメで話してるAとサカズキに周りは驚いているが、そんな事より
「前方から大砲が＿＿＿！！」
どんどんこちらへ向かってくる大砲
もちろん三大将と海兵により海へ落ちるか上空で爆発しているが
＿＿＿そんな時、急にAが何かに語りかけ始めた
『私ね〜、今本部へ向かっているんだけど、生憎海賊のおかげで足止めをくらってるの〜。だから、良かったらあの海賊船を、沈めるか遠ざけるかしてくれる〜？』
何も無い空間に向かってそう言うA
全員が首を傾げていると
ｻﾞﾊﾞｧｧｧﾝ…！！！
先程まで穏やかだった海が突如、海賊船を飲み込んだ＿＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 572人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こけこっこ - あーーーー ｽｩ(息を吸う音) すきぃぃぃぃぃぃーーーーーー！！！！！！！！！っっっ (2022年4月30日 0時) (
レス) id: 9e2c3376df (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 「頭に芋けんぴついてる」で腹筋がしにますた (2020年11月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - おふくろを連発されることがここまで腹筋にダメージが与えられるとは知らなかった (2020年11月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
Blue purple(プロフ) - おふくろの味ネタが1番好き。心臓持ってかれたわ (2020年4月3日 17時) (レス) id: a9b70a7a10 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - サ○エでございますでワシ掴みされてからの神作品でした。これからも頑張って下さい！ (2020年3月31日 9時) (レス) id: 922f0caa1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
