謳歌25 痛くない ページ29
─────ルッチside─────
おれはAの護衛をする事になり、そして今日おれの部屋で寝泊まりする事も決まった
ここにいない残り三人の部屋でも使えばいいのに、何故かおれの部屋を選んだ
まァいい、どっちにしろコイツの事を知るいい機会だ
おれはAを連れて自分の部屋に戻り、執務机で報告書を作成し始めた。だが全くと言っていいほど手が動かない
なぜなら＿＿＿
『やっぱり…重そうね〜。私が半分背負ってあげられたらいいのに〜……』
Aが先程からおれの背中を見てそう呟いている
ハットリと話せるコイツの事だ、人に見えていないナニカが見えている可能性がある
なるべく気にしないように報告書を取り組んでいると、ふと背中に少し重みがかかった
「……A様？」
分かったことは、Aがおれの背中を覆うようにして抱きしめていること
おれが言葉を発する前に、先にAが口を開いた
『"背中の傷"は、もう痛くないの〜？』
「！！」
背中の傷
それはおれが10代の頃敵に受けた傷で、Aが知るはずはない＿＿＿何故Aがこの背中の傷を知っているのか
「……なぜお前が知っている」
おれはかなり威圧的にAに聞いた。普通ならば身分的に絶対に有り得ない
しかしAは少しも機嫌を損ねること無く、ゆったりとした口調で言った
『私はね〜、万物に愛を持って接する事で、それに変身したり会話することができるの〜』
「？」
『変身には上限があるけど、"会話"には上限はない。たとえそれが背中の傷だとしても、地面に転がる石だとしても＿＿＿私はそれと会話することが出来る』
「！」
つまり先程の彼女の独り言は、おれの背中と意思疎通していた事になる
『この「大きさ」も「重さ」も「形」も、きっと私は背負えない。だからせめてこの背中を、私が守ってあげられたらな〜って』
＿＿＿思ったんだけどね〜
そう言ってAは少し名残惜しそうに背中から身体を離した
＿＿＿次の瞬間、おれは気付けば振り向いてAを抱きしめていた
『……ルッチ〜？どうしたの〜急に。甘えたさん〜？』
おれを優しく抱き締め返して、またゆったりとした口調で言うA
何故急に抱きしめたのか、自分でも分からない
ただ、ひとつ分かることは＿＿＿＿＿
.
.
＿＿＿Aに言われたその言葉が、とても嬉しかったことだ
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こけこっこ - あーーーー ｽｩ(息を吸う音) すきぃぃぃぃぃぃーーーーーー！！！！！！！！！っっっ (2022年4月30日 0時) (
レス) id: 9e2c3376df (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 「頭に芋けんぴついてる」で腹筋がしにますた (2020年11月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - おふくろを連発されることがここまで腹筋にダメージが与えられるとは知らなかった (2020年11月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
Blue purple(プロフ) - おふくろの味ネタが1番好き。心臓持ってかれたわ (2020年4月3日 17時) (レス) id: a9b70a7a10 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - サ○エでございますでワシ掴みされてからの神作品でした。これからも頑張って下さい！ (2020年3月31日 9時) (レス) id: 922f0caa1e (このIDを非表示/違反報告)
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