クレームブリュレ。*桃緑* (ページ1)

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この広い世界で

『運命の番』に出会う確率は

奇跡に近いという。

そりゃ、当たり前やろうなぁって
思っていた。

だってこの世界には数え切れへんほどの
人間がおるわけで？

運命なんて、あるわけないやん…って
考えてたから。

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でもあの日、俺はその『運命』に出会った。

体温が一気に上がって、頭がクラクラして
自分が自分じゃなくなった。

甘い匂いが思考を狂わせて

この匂いの主が欲しい。俺のものにしてしまいたい。

めちゃくちゃにして…

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桃「っ…！ぇ、か、神ちゃ…！？」

緑「ぅ、はぁ…っ、だ、め、のんちゃ…っ、見ないで…」

真っ赤に高揚した頬。

潤んだ瞳。甘ったるい匂いが漂う。

体を突き抜ける電流みたいな強い衝撃。

あぁ、見つけた。俺の運命…
全身が『神ちゃんが運命や』って叫んでいたのを
俺は今でもはっきりと覚えている。