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「どうやって、探せば良いんですか…」
「えー、それはまあ、なんとか」
そんな中途半端に言われても、困ります。
どうしようもないんだから。
神木さんとは、もう話を出来ないし、する機会もない。連絡先は知ってるけど、連絡できるわけない。
「もう、いいんです」
「…明日オフだから、全部忘れちゃう?」
注文した料理の最後の一口を食べながら、坂下さんは微笑んだ。
あれからお会計をして、二人で家の近くのスーパーマーケットでお酒を買い込んだ。ビールや発泡酒。カクテルなど、気になった缶のアルコール類を次々とカゴに入れた。
そのまま家に帰り、メイクを落とし、寝巻きに着替え、机の上にお酒を並べた。
坂下さんと二人で軽い乾杯をして、一気に飲んだ。
気がすむまで、ひたすら飲んだ。
アルコール中毒になるんじゃないかってほど飲んで、飲んで、そして、泣いた。
泣いて泣いて、涙が枯れる頃には、たくさんあったお酒の缶は、ほとんど空になっていた。
頭がフワフワして、クラクラして、気持ち悪くて、気持ち良かった。
ああ、歯磨きしたいな。顔洗いたいな。トイレ行きたいな。家の鍵閉めたっけ。とか思ったけど、動くと吐きそうだったから、そのまま目を閉じた。
目を閉じても、グルグルと視界は回ったまま。
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鼎(プロフ) - 自称 神木隆之介様 依存症さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(o^^o)のんびり更新ですがこれからもよろしくお願いします! (2016年5月18日 6時) (レス) id: 50123c4a48 (このIDを非表示/違反報告)
自称 神木隆之介様 依存症(プロフ) - この小説大好きです!!更新楽しみにしてます!!頑張ってください!! (2016年5月18日 0時) (レス) id: dbd5180fdd (このIDを非表示/違反報告)
鼎(プロフ) - すずやさん» ありがとうございます!のんびり更新ですが頑張って更新していくのでよろしくお願いします(^O^) (2016年5月14日 0時) (レス) id: 50123c4a48 (このIDを非表示/違反報告)
すずや - すごい面白かったですー。更新楽しみにしてますー! (2016年5月13日 23時) (レス) id: eddc991718 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼎 | 作成日時:2016年4月12日 22時