同じ世界 ２【神木隆之介】

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あれから、どうやって帰ってきただろうか。
気付いたら家にいて、お風呂で泣いていた。
誰も見てないのに、シャワーで涙を誤魔化した。

泣くな。私に泣く資格なんてない。

そう思えば思うほど、涙が溢れてくる。

自己嫌悪と、虚無感が心の八割を占めて、劣等感や、その他の汚い感情が、残りの二割を占めている。
私は、なんで私は、神木さんを傷付けることしか出来ないんだろう。
神木さんを傷付ける資格なんか、私には無いのに。
私は、なんの資格も持っていないのに、どうしてこんな事が出来るんだろう。

苦しくて、気持ち悪くて、泣きたくて、叫びたくて、色んな感情がこもった声にならない叫びをあげる。
叫びたくても、叫べない。
資格は無い。
近所の目も気になる。
なにより、神木さんに聞こえてしまう。
ハッと息を吐き出すと同時に、涙の量が増える。
何度も、何度も、同じように、息を吐き出す。
そして、呟くのだ。

「ごめんなさい」

傷付けて、苦しませて、生きてて、ごめんなさい。

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