【名探偵コナン】世界でたった一人の大切な人

変化　※大幅変更 ページ4

「A！早退しただろ！？大丈夫か？」






翌日、焦ったような顔で駆け寄ってくる幼馴染。





『うん。大丈夫だよ』

「本当か？辛かったら言えよ」

『うん』




本当に優しいなぁ…



・



・



・




移動教室の帰り、階段を上っていると上から松島さんが降りて来た。




『あ、松島さん...』



「なーんだ。来たの？昨日早退したから今日は来ないかと思ってたのに」





ドンッ




『え...』




揺れる視界。押された肩が痛む。

最後に見えたのは歪んだ顔の松島さん。そして天井が見えた瞬間、全身に強烈な痛みが走る。




「あなたさえ、いなければ...」





・






あれ？




「A！！！大丈夫か？」





保健室？そっか...階段から落ちたんだっけ...


痛む身体に鞭を打ち、身体を起こす。そこにはバツの悪そうな顔の松島さん。隣には保健室の先生がいる。

なんで？名前は言ってないはず……






『どうして松島さんが....』





思わずそう言えば一部始終を見ていた人が「松島がAを階段から突き落としたって言うから連れてきた」だそうだ。




「………二人きりで話がしたい」




今までずっと黙ってた松島さんが口を開く。その言葉に「ダメだ！またAに何かするだろ！」と松田君は言うけど私はそれを止めた。




『いいの。私も話したいし。何かあったら入ってくればいいだけでしょ？』




そう言うとまだ文句を言いたそうな顔で黙る幼馴染。
それを見ていた保健室の先生が幼馴染の肩に手を置いてそっと保健室から出て行った。






二人が出て行ってからもしばらく黙ったままだった松島さんは…意を決したように口を開く。





「Aさん」


『……どうしたの？』


「ごめんなさい！！謝って許されないことは分かってる。
本当にあの時の私、どうにかしてた。突き落としてからハッとしたの…私。何してるのって…後悔した。信じられないだろうけど」





バッと頭を下げた松島さんは、本当に反省しているようで目に涙を浮かべながら謝罪した。




「...…本当にごめんなさい。多分私転校するから焦ってたんだと思うの」



『……転校、するの？』



「うん。でもそんなことを理由にやっていいことじゃないんだけどね。本当にどうにかしてた」

自覚した気持ち　※大幅変更→←松島さん　※大幅変更

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