【名探偵コナン】世界でたった一人の大切な人

目覚め ページ11

「ん……ここ……」





ボーッとした目は私を見つけた途端、キッと鋭い目つきに変わる。





「何が目的だ」


『松田陣平。知ってるだろ』


「...知らないな」





ま、当然の反応だよね。





『……隠さなくていい』






そういうと私は変装を解き元の姿に戻る。






「お前は……(松田が見せてきた写真に写ってた。確か、高校を卒業した後音沙汰がないって言ってたな)」


『知ってるでしょ？私は松田陣平の幼馴染』


「...……どうして組織に？」





不思議そうに。だが依然として警戒した顔でこちらを見つめる。





『一言で言うと組織は松田を人質に私を組織に入れたの。貴方を生かした理由は松田の友人を死なせたくないから。リスクがあるし、松田だって死ぬ可能性があるけど……貴方には生きてもらう。でも絶対、周りには生きてるってこと言わないで』


「…………分かった」


『変装をしてもらうから。緋色唯、それが変装した時の貴方の名前。ありがとう、信じてくれて』

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