肆・神様は旦那様【QK】

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｢…よし、モネちゃん行こう！｣

トントン
モネちゃんが、待ってましたとニヤッと笑いノックする。

｢はーい、どうぞー。｣
｢失礼しまーす、さっくんお疲れ様ー！｣
｢あ、モネさん！お疲れ様です。
ライブ楽しんでくれましたか？｣
｢もちろん！今回も素敵でした！
…で、連れてきましたよ？QKのお姉さん。｣

｢ははははははじめまして、
QKの雑務担当の河村Aです。｣

キラキラとした推し様sakuくんが目の前にいる。
口が上手く回らない。
きっと、顔真っ赤だ…泣きそう。

｢はじめまして！h-sakuです。
今日は来て頂きありがとうございます。｣
｢こちらこそ、ご招待頂きありがとうございます！
あの、デビューからずっとファンです。｣
｢わぁ！ありがとうございます。……。｣
何故かジーッと私を見るsakuくん。

｢あ、あの？私の顔になにか？｣
｢いや、本物のAさんだなーっと思って。
やっと会えたからつい。｣
｢やっと？？｣

なんの事だ？わけも分からずモネちゃんを見るが、
モネちゃんもさてはて？と分からない様子だった。

｢本当に俺の事、拓哉から聞いてないんだね。｣
｢……拓哉？｣
｢うん、河村拓哉。｣
｢河村……拓哉？え？河村拓哉って、あの河村拓哉？｣
｢その河村拓哉。俺、一瞬だけクラスメイトだった事あって、何故かずーーっと交流あるんだよね。
この前もご飯に行ったし。｣
｢さっくんって栃木出身？｣
｢埼玉。拓哉が転校してきて転校してった。
家も近くて、よく遊んでたんだよね。
転校後も連絡取り合ってるんだ。｣

頭が真っ白になった。
sakuくんが河村の友達…。

｢し、らなかった…。｣
｢俺はAさんに会ってみたいって言ってんだよ？
ファンって言うのも聞いてたし、
けど拓哉が会わせてくれなかったんだよね。｣

もう、素敵だったライブが吹っ飛ぶ程の爆弾発言に
私の頭は停止したままだった。

モネちゃんがなんでだろうね？
っとsakuくんに聞くと…

｢えっと…俺にAさん盗られちゃいそうでヤダって言ってた。｣
苦笑いしながら神様の惚気を教えてくれる推し様。

｢河村さんってクールで知的な神様のイメージだったけど、なかなか嫉妬に狂ってる神様なんだね。｣
モネちゃんが新たな一面見つけたーっと笑っていた。

3→←雑務担当のお姉さんと神様の事実

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