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「……」


「……」




(いや………アピれや!!!!)



無理矢理しげに流星を押しつけられて
神ちゃんを掻っ攫われた帰り道。

勝手にドキドキしてるこっちの気持ちも知らずに
黙ったまま隣を歩く流星は
良いも悪いも本当にいつもと変わらない。



いやいや。それでええんか。

こんなアピールチャンス目の前にして
なにもせんことある?


ただ一緒に帰るだけで充分ってことですか?
ほんなら告白せんでええやん。

流星はそれじゃ足りひんから告ったんやろ?


やのにこうして黙って隣歩くだけ?


はぁ????


口説く気あるんやったら
もっとこっち寄って距離詰めるなり
オチなくても話しかけるなりしろや!!



(いやなんで俺がそのスタンスなんか分からんけど!)



それでもこうして家までの帰り道が
どんどん近くなっているのに
なにもアクションをかけてこない流星に腹が立つ。

もっといわせてもらうと流星に腹を立ててる
自分も分からなくて腹が立つのだ。




「…あ、」




ぐるぐるした思考を持て余していた時。

突然視界の端で
ヒラリと何か落ちたのが分かった。


反射的に見てみれば
クリーム色のハンカチ。

辿るように前を見ると
それに気づかず何人かの女の子たちが
楽しそうに話しながら歩いていた。




「あの、すみません。これ落ちましたよ」


「えっ…あっ、ありがとうございます!」




流星との沈黙も気まずくて
つい会話中の女の子たちへと
拾ったハンカチを持って話しかける。

正直、誰が落としたのか分からなかったけど
向こうから名乗り出てくれたおかげで
すぐに渡すことができた。


そして目の前から感じる
好意的な視線。

慣れたもんでニコッと笑顔を浮かべれば
たちまち女の子たちの目が輝いた。




「もしかして…この近くの高校の子?」


「はい。一年です」


「やっぱり! 噂のイケメン一年生だ!」


「はい?」

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かみぶくろ(プロフ) - amさん» 最後までご覧いただきありがとうございました!完結した今はamさんにそう言っていただけて本当に嬉しく書いて良かったと思えます🥺これからも私なりにはなりますが書いていきますので、もしもご縁がありましたらよろしくお願いします💙💗 (2023年2月21日 13時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
am - 個人的にこれが見たかった!の詰め合わせのような青桃でした!また読み返させていただきます🙋🏻‍♀️💙 (2023年2月20日 16時) (レス) id: 164b3e8f91 (このIDを非表示/違反報告)
am - 完結おめでとうございます!いつも更新されたら飛んできてたくせに、毎日の楽しみが無くなるってなると寂しいです😢が、ナイスアシストの赤緑に加え、素直になった破壊力が半端ない桃くんと照れて余裕がない青くんが終盤で見れて楽しかったです〜! (2023年2月20日 16時) (レス) @page38 id: 164b3e8f91 (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ(プロフ) - ゆいさん» ゆいさん、最後までご覧いただきありがとうございました✨青さん上手く書けてましたかね?!なら良かったです🥺嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!また青桃さんは書いていきたいのでもしまた巡り会えましたらよろしくお願いいたします🥰 (2023年2月20日 13時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - でも天邪鬼桃ちゃんが可愛かったので末長くお幸せにという気持ちです💕素敵な青桃に癒されました!何度も読み返させて頂きます♥️ (2023年2月19日 23時) (レス) id: 127582e3c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かみぶくろ | 作成日時:2023年2月11日 17時

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