［暑くても我慢でお願いします］ ページ23
緑side
「うわ、もうしげ汗だくやん！」
「まだ3口しか食べてへんよな？笑」
「辛すぎんねんこれが！」
騒がしい昼休みの時間。
今日は友達が持ってきた
辛いカップ麺の餌食になってるらしい。
チラリと盗み見てみると
もうすでにおでこは汗が滲んで
唇が赤くなっていた。
「はぁっ、もー限界！
汗拭くからティッシュ！」
「はーいどーぞ。
ほんまええ反応するなぁしげは」
「とりあえず食わせたくなるもんな」
「鬼かお前ら！」
おでこ、こめかみ、首の順で
汗を拭いながら
グビグビ音を立てて水を飲むしげ。
その姿もある意味相変わらずで、
代謝のいい彼に笑いながら
友達も辛いカップ麺へありついていた。
「確かにまぁまぁ辛いな」
「俺はもうちょい辛くても美味いと思う」
「味覚死んでんのか？」
「しげが苦手すぎるだけやろ。
ってかめっちゃ汗かいてるやん。笑」
「マジで辛いもん。
あかんちょおシャツ脱ぐわ」
おでこに貼り付けてたティッシュを取って
暑そうな顔でしげがシャツのボタンへ手をかける。
首筋にはまた汗が流れており
無意識にその雫へ目が動く。
そして流れていく汗の続きである
シャツ下をおぼろげに想像した直後。
「ぁれ…」
(ちょっと待って、)
ピーンと音がするように
とある記憶を思い出してしまい
嫌に思考が止まってしまった。
だって……
その、あれだ。
確か。
もしその記憶が正しいなら、
昨日俺はしげの首元に……
ガタンッ！
「あっ、あかん！！！」
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作者名：かみぶくろ
| 作成日時：2024年3月1日 23時
