17.神様キライ ページ17
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和也「…ちょっとは落ち着いた？」
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潤くんと理紗はとっくのとうにいなくなったみたいで。
…でも、左胸に抱えた違和感は謎で。
気持ちが悪いほどにモヤモヤモヤモヤ
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潤くんと理紗が微笑みあってるところ
潤くんが理紗にブレスレットをつけてあげてるところ
二宮さんが咄嗟に目を隠してくれたこと
二宮さんの低い声が耳にダイレクトに伝わったこと
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……ぜんぶぜんぶ、今の私には耐え切れなかった。
耐えられるわけないよね。
だから、今、大丈夫とは言ったものの全然大丈夫ではない。
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和也「…モヤモヤしてるんでしょ」
「え」
和也「生憎、人の心を読み取る力は優れてるわけでね。あんたの考えてること、正直簡単に読み取れる。」
「…正直、モヤモヤはしてます……」
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俯いたら私の足が見えて、
…こんな足よりも、綺麗で綺麗でたまらない理紗の足の方が潤くんは好きなんだろうなとか。
考える先は全部理紗と潤くんのことで。
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かと言って顔を上げたら、
鎖骨とかデコルテの辺りのところとか、肉がなくてすらってしてて、今にも触りたくなるようなものを理紗は持ってて、私には無い。
……ねえ、非ばっかりじゃん。どういうこと。
神様は何を思って潤くんと私と理紗の3人をこうやって繋げちゃったんだろう。
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和也「…はぁ」
「…ぅ」
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…ばかじゃないの。自分。
…ばかじゃないの。ばかじゃないの。
二宮さんが私のことを思って慰めてくれて、涙も拭ってくれて、潤くんと理紗がいなくなるまで目隠ししてくれて、
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和也「はぁ」
「…くぅ……」
和也「あんたね、」
「…」
和也「何度も何度も言うけど、松本にゾッコンすぎ。ほんとに気持ち悪ぃ」
「…きもちわるっ……！？」
和也「ごめん、これ事実だから」
「…あぁ……」
和也「…ごめん、さすがに言いすぎた」
「…いや、別に二宮さんの言ってること、事実……ですから」
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気持ちの高ぶり。
潤くんと理紗の2人。
私と二宮さんの2人。
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こいのゆくえ。
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作者名：成瀬莉奈
| 作成日時：2017年8月23日 19時
