01.あなたが好きなんだよ。 ページ1
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いつ見ても、フワフワな襟足。髪型。
太陽の光によって光る明るい茶色の髪の毛。
すごくすき。
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「お願いしま〜す」
潤「はーい」
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す……っと撫でられる髪の毛。
それに比例して高鳴る胸は、きっと恋心であろう。
でも、それは。……曝け出してはいけない。
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潤「今日は？どんな感じ？」
「……んーと、4センチカット……かな」
潤「おっけー」
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鏡越しに映るその人の顔は整っており、綺麗。
クールな風に見え、近づき難いかもしれないけど見た目とは違ってとても優しく柔らかい人。
……何よりも笑顔が素敵で、美容師さんとしての才能もすごいけど、コミュニケーション力もある。
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潤「最近どー？」
「え？なんもないよー。」
潤「彼氏は？相変わらず？」
「いないいない」
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……私はあなたが好きなんです。
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一目惚れなんかじゃない。
数年前に会ってから、時を重ねる毎に惹かれてったの。
でも、でもね。
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「潤くんは？彼女。いるの？」
潤「……いるよ。」
「……っ」
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この人は、昔から彼女がいるらしい。
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他愛のない話をして、料金払って。
また来てください。なんて最後だけ営業用の言葉言って。
じゃあね。なんて私が言い返す。
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これが、いつものループ。
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作者名：成瀬莉奈
| 作成日時：2017年8月23日 19時
