＊*074*＊ ページ6
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「とはいえ、意志が弱かった私のせいでゴメン……。あの後誤解は解いたけど、みんな意地張ってて」
『ううん。私は平気だけど、かほちゃんは平気？』
一人で誤解を解くのは大変だったはずだ。
聞くと彼女は目を見開いて、
「Aちゃんは被害者なのに私の心配って…！ふふっ、ありがと。大丈夫」
最初よりお互い緊張も解けて、少しずつゆったりとした空間が流れ始めた。
「そだ！私ね、山田君とは中学から同級生なの」
『…そうなの！？』
「うん！でも中学の頃の山田君、女の子と仲良くしてるところはほぼ見たことなくって」
私もあんまり話したことなかったし、と付け足す。
「“分け隔てなく”って感じになったの、高校からだと思う」
涼介君の仮面王子ぶりは高校生になってからってこと？
「で…この前ね。山田君とAちゃん見かけたんだけど、私ちょっとビックリしちゃった」
『…？』
「Aちゃんの前だと山田君、特別楽しそうだから！前の私だったらヤキモチ妬いてたかも？」
『えぇっ！？』
ふふっと小悪魔チックに笑った。
あれ？こういう表情もする子なんだ。
それはそうと、予想外の内容に思わず素っ頓狂な声が出てしまう。
「吹っ切れてる今からしたら妙に客観的に見れるんだ。だから最近の山田君、イキイキしてるのがわかる」
“特別”…本当に？
勘違いしちゃダメなのに。そんなふうに見えてたことが嬉しくなってしまう、つくづく単純な私の心。
だけど……
ふと、私は“あのこと”を思い出した。
『大切な人がいるって…』
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─「──山田君には大切な人がいますから…」
.
あの時かほちゃんがそんな言葉を…確か、言っていた。その疑問がボソリと、私の口から零れる。
えっ？とかほちゃんが小さく声を上げたことで私は我に返った。
『あ、ごめんっ！聞こえちゃって…！』
よくよく考えれば盗み聞きじゃんか…！
あわあわと申し訳なく手を合わせると、かほちゃんは、いーよいーよ、と笑ってくれた。
「…中学のとき有名だったの。当時あんま自分から人と関わろうとしなかった山田君が、ある女の子とは親しげだって──」
心
融けた氷が空のグラスの中でカランと音を立てて、私の冷えた頭を更に涼しくさせた。
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＊*075*＊-気まぐれなメッセージ→←＊*073*＊-私の知らない王子
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白湯(プロフ) - 侑涼ｰあゆりｰさん» あゆりさんこんにちは(*´▽`*)見つけていただき、とても嬉しいです…！初投稿からかなり経ってしまったのですが、最近もコメントいただけるのが有り難く、また励みになります(泣)遅いですが、ゆるゆるお付き合いくださいませ(*´pωq｀*) (2019年1月7日 14時) (
レス) id: 044d7bd8b4 (このIDを非表示/違反報告)
侑涼ｰあゆりｰ - 昨日見つけた作品なのですが、続きすごく気になります!!続き頑張ってください* (2019年1月7日 11時) (レス) id: c3981464e0 (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - みかんさん» みかんさん初めまして♪コメント嬉しいです(*´pωq｀*)ありがとうございます！頑張ります♪ (2019年1月6日 20時) (レス) id: 044d7bd8b4 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 続き楽しみにしてます！！ (2019年1月6日 8時) (レス) id: 4eea20fdcf (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - あおさん» ありがとうございますﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟそう言っていただけると励みになります…m(*_ _)m更新率こんなんですが続けるつもりはあるのでﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟよろしければお付き合いください…！(*´▽`*) (2018年11月19日 21時) (レス) id: 044d7bd8b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白湯 | 作成日時：2017年7月9日 16時
