私たちの目的は尊い絡みを見ることです (ページ7)

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7話ページ7

「おれ、日向翔陽！ふたりのなまえは？」

あ、そういえば会話中名前言ってなかったわ。会話相手の名前を言う場面がなかったのは奇跡だったのかもしれないと考えたが、そんなことよりも早く名前を教えないといけない。

「わたしは石沢実華」

「うちは石沢晴那！」

「そうか！実華！晴那！またあえたらいいな、バイバイ！！！」

そう言って翔陽は家族の元へ行った。
2人取り残された私たち。ここが公共施設であることを思い出し、最後に置かれた爆弾に叫びそうになるのを抑える。まあ心の中では叫んでるんだけどね。

(え！？名前呼んでくれた上に、また会えたらいいなって！？)

(ふぁ！？日向がうちのことを！？しかもまた会えたらいいな！？)

心の中でひとしきり暴れまくり、一旦気持ちを落ち着かせる。
思えば最近気持ち落ち着かせまくってんな。と、ある意味冷静になったところでゲーセンに入ってから結構な時間が経っていることに気付いた。
これ以上居座ると、流石に母親が心配すると思うので私たちも戻ることにする。

無事帰宅後、手洗いうがいを済ませて私たちはすぐに自分の部屋へと向かった。
なぜって？それはもちろん今日のことについて話すためさ！！！
バタバタと忙しなく階段を駆け上がっていく晴那の後ろを、少し駆け足で追いかける私。
そして2人部屋に着いた途端、晴那がぐりんと首をこちらに向け、矢継ぎ早に喋りかけてきた。

「いやしょうようかわいすぎでしょ？！めキラキラしててやばかった！！！」

「さいしょのとれなくてしょぼんってなってたのもかわいい！！！」

「あとさいごのわかれたとき！まんめんのえみでいわないでないちゃう！！！」

「あまりにもかみたいおう！ファンサありがとうございます！！！」

このように自分の言いたいことを思いっきり叫んでいる。叫んだ言葉に対しての返答は求めていないのだ。

すっきりするまで叫び散らかした私たち。翔陽のことばっか喋ってられないと1週間後に迫った入学式のことを考える。

「あとすこしでにゅうがくしきだね」

「うん、はやくすなりんとあいたい」

「それな」

今日は翔陽と出会って、この世界はちゃんとハイキューの世界であるとわかった。
そして、愛知県でもすなりん以外のキャラと会える可能性があることがわかった。
まだこの世界に来た理由はわからないけど、とりあえず推しを堪能してます。