ペットシッター2 (ページ8)

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夢ページ8

仕事で東京に行くことになった。

交渉が意外にも早く終わってしまって

暇で、でも川島さんがいる家には帰りなくて

久しぶりに東京の街をぶらぶらして、

そりゃたった1ヶ月で変わるはずもなく、

結局やることのなくて私は思い出したように

前住んでいたマンションに行った。

鍵はまだ持ってるし、

あれから家に帰ってなかったから

整理でもしようと思った。

マンションのエレベーターに乗った瞬間、

そういえば、安田さんに会ってしまったら…

という多少の不安があったけど

ここまできてしまったらという気持ちと

多少会って話したいという気持ちがあったから

そのまま乗り続けることにした。

チーン

ドアが開きすぐ横のドアの鍵を開ける。

何も変わりはしなかった。

私はベッドの上に座って、

ぼーっと考える、

あの時はなんだったんだろうって…。

そんなことをしてるうちに私は寝てしまっていた。

ある夢を見た。

安田さんと途中まで楽しそうに恋人みたいな生活をしていたのに

突然彼が悲しそうに手を離して

私から消えて行く、

のではなくて

私が彼の手を離して自分から離れて行く。

彼は追っては来ない。

だけど悲しそうに泣いていて

何かを伝えようとしている

そこで終わってしまった。

現実と反対のことだった。

本当は…

その時、エレベーターの音ともにふとフラちゃんの声が聞こえた気がした。

私は安田さんに会って真実を確かめたくて

急いで外に出た。

ガチャ

『わっ！

びっくりした！』

勢いよくドアを開けるとそこにいたのは

安田さん

ではなく安田さんのお姉さんだった。