好きだと素直に言えたなら Ⅱ《Ren.N》 (ページ17)

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story 65 : 廉 side ページ17

廉 side

紫耀との話を思い出して
窓の外を見てたらAが
バイトから帰ってきた。

俺が電話をかけると2コールもしないうちに出る。

A『もしもし？』

この声が大好きだ。

廉『おかえり、お疲れさん。』

大丈夫だと信じてる。だからこそ不安だった。
紫耀は親友で失いたくない。大切やから。
そして電話越しの彼女はもっと失いたくない。

廉『Aはさ、俺以外好きになったことある…？』

A『急だね(笑)…ないよ。私にとって廉以上の人はいないから。』

廉『あほやな…。』

急に涙が溢れてきた。怖かった。
泣いてることがバレた。

A『廉っ！！！』

俺の部屋に駆け込んできたA。
好きと言う言葉だけでは足りないと思う。
もうずっと離れたくなかった。

A『廉が泣くなんて珍しいね。なんかあった？』

廉『Aのせいやから。』

A『え、私なの？！え、えっと…ごめんね？』

廉『あほ、ばか、あほ』

A『もうそれ悪口でしょ(笑)』

廉『ホンマにアホやな…』

A『アホでいいの(笑)そんな私を好きでいてくれる最高の彼氏がいるから。』

そんな俺を好きでいてくれる
Aが本当に好きだと実感する。