9.真実 ページ10
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案の定日本は秋間財閥の娘、つまり私の事で話題はもちきりだった。
ただ、どこか雰囲気が違う。
ニュースのテロップ、報道者の雰囲気。全てが嫌な予感に変わっていく。背中に冷たい汗が伝った。
数分待つと、久しぶりに見たような彼の姿が現れた。
「…お父様…！」
思わず声のトーンが上がる。表に出てきてくれるのかと胸が躍った。良かった、これならきっと私を攫った彼らを見つけるようにと世に出してくれるはず。
『色々な報道や憶測が飛び交っていますが…父である秋間裕二さんから説明をお願いしたく存じます』
『その件につきまして、1つお話しなければいけないことがあります。今回はその事についてお集まり頂きました』
一斉にざわつくテレビの中は、まるでドラマを見ているようだった。いつも着ている和装は真っ黒なスーツに変わっていて、心做しか窶れているように見える。
あぁ、やっぱり心配してくれていたのだろうか、と勝手に期待してしまう。
そうして顔を上げたお父様の顔は、涙が零れていた。
『わたくしの娘である秋間Aは、
長年の病により
「…………え…？」
一斉に光るフラッシュ。
深堀りしようと近づく記者、
それに答えようと、変わらず立ち続けるお父…様
わたしは、夢を見ているのだろうか
夢ならば、早く目覚めてほしい、
手元にあったリモコンはいつの間にか滑り落ちていた。それをゆっくりと持ち上げて、再度電源ボタンを押す。
静かになった空間。
まるで本当に、私しかいない世界になった気分。
私は、今日をもって
世の中でいない存在となった。
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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» コメントだけでなくお気に入りにまで入れてくれてありがとうございます…！とっても嬉しいです！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (11月11日 11時) (
レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 鳥籠の中面白かったです！夢主ちゃんが可愛いし、恋愛表現が無い所がお話を読みやすくてよかったです！お気に入り作者様に追加させて頂きますね、がんばってください！ (11月10日 16時) (レス) @page43 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年8月20日 13時
