37.私の色 ページ38
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"聞こえる？…あと3分後に突入するよ"
しにがみさんの言葉が、インカムを通して聞こえる。
しにがみさんはハニートラップの他にシステム管理も出来るらしく、今回は作戦誘導、監視カメラの解除が仕事。
もう既に準備は出来ているらしく、後は私、トラゾーさんが潜入する。
クロノアさんとぺいんとさんは遠い場所で待機…と、中々に完璧なフォーメーション。
「良いですか、"白さん"」
「…はい」
まだ慣れないこの呼び名。
任務前日、私の任務中の名前をクロノアさんから伝えられた。
『まだ何も知らない、この世界に染まってない色だから。
白色がピッタリだと思って』
そう言って笑いかける彼に、私は不覚にも嬉しさが滲んでしまった。
たった一つの色、それに理由も付けてくれるなんて。
"3…2………行って"
しにがみさんの言葉と共に、私たちはカジノの入口へと歩き出した。
緊張して硬い身体を無理やり動かすように、
小さく息を吐いて自動ドアをくぐる。
「ようこそカジノunsatisfactoryへ。まずは会員証の提示を」
入ってすぐの受付に立っているスーツを纏った強面の男性が私たちの方へ視線を移した。
「はい、これで合ってますか？」
萎縮してはいけない。
指示通り事前にぺいんとさんに貰ってきた会員証を提示すると、じっくりと相手はそれを眺める。
「…すこし、上に確認をすることがあるのでお待ちを」
「…わかりました」
そもそもこのカジノ店、会員証がないと入れないというだけでなく初回時は来る前に連絡が必要、というものらしい。
…お店にしてはかなり厳重にやっている。つまりは外部の人間を入れないようにしているってことだろうか。
ふと奥の店内を見ると、年配の方を中心に賭けを楽しんでいた。
「お待たせ致しました。本日上の者が店に来ていますので、特別に一緒にどうか…とのことです」
「ほう、それはぜひ。」
トラゾーさんの言葉に合わせてお辞儀をし、案内されたテーブルへと向かう。
ここまでは作戦通り。今日は上の者、つまり中間位に立つこの組織の代表が来ている日。
それに合わせて任務が企画されていた。
「それではここでお待ちください」
そう言って離れていったスタッフは、お店の奥へと消えていった。
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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» コメントだけでなくお気に入りにまで入れてくれてありがとうございます…！とっても嬉しいです！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (11月11日 11時) (
レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 鳥籠の中面白かったです！夢主ちゃんが可愛いし、恋愛表現が無い所がお話を読みやすくてよかったです！お気に入り作者様に追加させて頂きますね、がんばってください！ (11月10日 16時) (レス) @page43 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年8月20日 13時
