18.扉の外 ページ19
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目を開けると、カーテンの隙間から朝日が零れていて思わず息をついた。
……生きている。
昨日だけで色んなことがあったからか、夜は泥のように眠った。
警戒とか、不安とか…そんなことをあまり感じることはなかったのは、多分あの4人のおかげだ。
もし報道を聞いたあとも1人だったら、
そもそもこの場所に連れて来られなかったら、
私は次の日を迎えることは出来なかっただろう
ゆっくりと起き上がった時の身体はまだ重いけれど、あの飛び降りようと決めたあの瞬間よりは、だいぶマシ。
やると決めたら、最後まで。
クロノアさんが用意してくれた普段着のワンピースを着て、髪を纏めた。
鏡の前の私は、決意が固められているのが自分でも分かる。
誰かに大丈夫だと言われなくても、今の自分は"大丈夫"だと、そうハッキリ言えるくらいには。
「よし、
＿＿＿＿＿＿＿わっ…？！」
小さく零したその言葉と共に扉を引くと、目の前に立っている誰か。
思わず声を出して固まると、けらけらと笑うその人は、
「………しにがみさん」
「んふふ、おはよ！Aちゃん！」
なんでここに、という言葉は呑み込んで朝の挨拶を繰り返すと、手を引かれる。
なんだかここにいる人たちは、少しだけ自由だ。
きっと裏の世界にいる人たちだろうし、だからこそ縛りのある生活ばかりなはずなのに
どこか自分らしさを持っている人たち。
「なんでしにがみさんはそこに…」
「ちょーっと寝坊しちゃってね！ぺいんとさんに怒られちゃうなーって廊下走ってたらAちゃんの部屋から物音したからさ」
ついね、つい。と付け足した彼に相槌を打ちながら先程のことを思い出す。
物音といっても、特に大きな音はなかったと思うけど。
小さく首を傾げると、しにがみさんはクスクスと笑い出した。
「後でクロノアさんから説明あると思うけど、この世界は今までと違う、ってことは先に言っておくね。
…ここは安全だから大丈夫だけど、外に出たら"充分"、
気をつけること」
彼の言う"充分"。
なんだか重く感じてしまう。やっぱり生きてた世界が違うから？
緊張が走るその言葉に頷くと同時に開かれたドアと共に、
しにがみさんの叫び声が部屋中に…いや、屋敷中に響き渡った。
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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» コメントだけでなくお気に入りにまで入れてくれてありがとうございます…！とっても嬉しいです！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (11月11日 11時) (
レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 鳥籠の中面白かったです！夢主ちゃんが可愛いし、恋愛表現が無い所がお話を読みやすくてよかったです！お気に入り作者様に追加させて頂きますね、がんばってください！ (11月10日 16時) (レス) @page43 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年8月20日 13時
