パンが39個 ページ39
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「……で？好きなんだ？」
「ブッッ！…げほッ…っ…、…はぁ？！」
俺の家に帰ってようやくのんびりできるとお茶を飲んだ瞬間これだ。思いっきり茶の霧が出来上がる。
トラゾーはニヤニヤとした顔でソファに座っていた。
……よく見ればトラゾーだけじゃなくクロノアさんやしにがみまで…
「………んでわかんだよ…」
「あははっ！認めるんだ…
そりゃ分かるよ。ね、」
「はい！僕こんなすぐに分かったの初めてかも」
「馬鹿にしてるのかなァ？しにがみクンは」
でっかくため息をついても、それは彼らにとって面白さにしかならない。少しずつ近付くように感じられるその目は、もう逃げられない。
俺は仕方なく、ソファの方に歩み寄った。
「まぁ…その、好きだよ、まだ伝えてないけど」
「へぇ〜……あのぺいんとさんが恋するなんて…」
しにがみは物珍しいようにそう呟き、いいなぁなんてクロノアさんと話している。
そんな時、ソファから"でもさぁ"と言葉を漏らしたトラゾー。この語尾が伸びた言い方、とんでもない爆弾発言をする前触れのような気がして思わず身構える。
「お前黄平さんって呼ばれて俺らはぺいんとって言ってたけど……活動のことバレてないのか？」
「…あぁ、それなら前に名前が変なのは昔からの仲だからって誤魔化してる。あんまり踏み込むとバレると思ってそれ以上はお互い何も」
クリスマスのあの日。沢山話し込んだ時に話したその内容。
仕事柄呼び方を戻るのが面倒くさく、実況者の名前をそのままリアルの世界でも使うのは危ないかもしれないけど、今までそれでやってのけていたからそのままだった。
しにがみとかクロノアさんとかって呼んでたら、変だなと思われるのは当然だった。さすがに彼女には本名も必然的に公開しているので身バレが怖く、思わず自分から話してしまった。
「……知らないフリとか、ない？」
それはクロノアさんの言葉だった。きっと心配からの言葉。
そりゃそうだ。仕事関連に支障が出るなんて危険すぎる。
「僕は大丈夫だって思ってます」
「……しにがみ」
「あぁ、俺もだ。知ってようが知ってまいがあの対応はちゃんと一線引いて関わってる感じだったし、平気だと思う」
しにがみとトラゾーに感謝を伝え、クロノアさんの方を見れば安心したように笑っていた。俺の好きな人を、彼らが受け入れてくれたことは嬉しかった。
あぁ、早く彼女に会いたい。
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かめそん(プロフ) - 猩2蠅さん» 猩2蠅様、はじめまして。本当に本当に嬉しいお言葉ばかりで口角が上がりまくりです。自分の作った作品をそのように言ってくださると完成して出せてよかったと思えます。最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。 (3月3日 15時) (
レス) @page37 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
猩2蠅(プロフ) - とても、とっても、素敵な作品をありがとうございます。これから先、きっと、これ程生きて、出会えて良かったと思う事はないと思います。寒い日が続いておりますが、どうかご自愛ください。長文失礼致しました。 (3月3日 11時) (レス) id: 116d33f0d8 (このIDを非表示/違反報告)
猩2蠅(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。もどかしくて甘酸っぱい、2人の距離感に思わず悶えてしまうような、素敵なお話でした。こんな真っ直ぐなpeさんを執筆していらっしゃる作者様を今まで知らなかったことを恥じ入るくらいです。月並みな事しか言えず申し訳ないのですが、 (3月3日 11時) (レス) id: 116d33f0d8 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - kadさん» kad様はじめまして、コメントありがとうございます…！とてもとても嬉しい言葉ばかり並べられていて作者本当に幸せです……こちらこそそう言って頂きありがとうございます…！他の作品もあるので是非色んなお話楽しんで頂けたら幸いです！ (1月11日 1時) (レス) @page50 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
kad(プロフ) - はじめまして！いきなりのコメント失礼します。本人たちの心情や表情がこんなにもダイレクトに胸に刺さる作品は初めてです。ドラマを見ているようでめっちゃキュンキュンしました！！この作品は私の人生の中の1番好きな作品です。素敵な作品をありがとうございます… (1月10日 0時) (レス) @page50 id: cd1f1b853a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年1月2日 1時
