パンが3個 ページ3
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「ここに来るのは常連さんが多いのよ、だからそんな怖がることないわ。
ただ、もし何かあったらすぐ中にいる私たちに教えるのよ」
レジの作業の説明も聞き、パンへの取り扱いも聞くことが出来た。
そろそろお昼前。ご飯を目的として寄るのもこの時間かな…
そんなことを考えていれば、続々とお客さんがお店に足を運んできた。
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「やっ…と、落ち着いた…」
まさかこんなに忙しいとは思わなかった。1人減ればもう1人。それが2時間ほどぐるぐるとループ。
正直レジには慣れてしまった。同じことの繰り返しとはいえ一日で慣れちゃうなんて…自分でもびっくりだ。
ふぅ、と息をつけば、店主の妻もといほのかさんが中からお茶を持って私の元まで来てくれる。
「あははっ！お疲れだね、立ちっぱで辛いでしょう？暇な時は後ろの椅子に座っていいからね」
その言葉に甘えてお礼を言いながら腰をかける。
じんわりと足の疲れが和らぐのがすぐに分かる。これでもこないだまでは居酒屋で働いてたんだけどなぁ…
動き回るのと立ち続けるのはどこか違うのだろうか。
ほのかさんと他愛のない話をしつつお茶を頂いていると、からんころん、と可愛らしい鈴の音。
「っ…あ、いらっしゃいませ」
突然のお客さんにお茶を吹き出しそうなのを堪え、私は勢いよくその場に立つ。
……あんまり他人の観察とかしたくないけど…今はお客さんがその人しかいないからか、ついつい目線は動くものに行ってしまう。
即ちその人の手元ばかり。
ふと容姿をじっくりとみれば、頭はふんわりとパーマとは違う柔らかさのある髪型、
丸いレンズの眼鏡に白マスク。服装はかなりラフな格好。
……この感じ、この人も常連さんなのかな。
15時。おやつにもってこいな菓子パンには手が伸びておらず、どちらかというと惣菜パンが多い。
………今からお昼…それか甘いのが苦手とか…かな。
ぼーっとその姿を眺めれば、お願いします、と低い声。
「あ、はい！
袋ご利用ですか？」
「……」
こくりと頷かれたその仕草。お願いしますは言えるのに、袋要ります、は言えないのか。
正直第一印象は、変な人、だった。
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かめそん(プロフ) - 猩2蠅さん» 猩2蠅様、はじめまして。本当に本当に嬉しいお言葉ばかりで口角が上がりまくりです。自分の作った作品をそのように言ってくださると完成して出せてよかったと思えます。最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。 (3月3日 15時) (
レス) @page37 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
猩2蠅(プロフ) - とても、とっても、素敵な作品をありがとうございます。これから先、きっと、これ程生きて、出会えて良かったと思う事はないと思います。寒い日が続いておりますが、どうかご自愛ください。長文失礼致しました。 (3月3日 11時) (レス) id: 116d33f0d8 (このIDを非表示/違反報告)
猩2蠅(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。もどかしくて甘酸っぱい、2人の距離感に思わず悶えてしまうような、素敵なお話でした。こんな真っ直ぐなpeさんを執筆していらっしゃる作者様を今まで知らなかったことを恥じ入るくらいです。月並みな事しか言えず申し訳ないのですが、 (3月3日 11時) (レス) id: 116d33f0d8 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - kadさん» kad様はじめまして、コメントありがとうございます…！とてもとても嬉しい言葉ばかり並べられていて作者本当に幸せです……こちらこそそう言って頂きありがとうございます…！他の作品もあるので是非色んなお話楽しんで頂けたら幸いです！ (1月11日 1時) (レス) @page50 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
kad(プロフ) - はじめまして！いきなりのコメント失礼します。本人たちの心情や表情がこんなにもダイレクトに胸に刺さる作品は初めてです。ドラマを見ているようでめっちゃキュンキュンしました！！この作品は私の人生の中の1番好きな作品です。素敵な作品をありがとうございます… (1月10日 0時) (レス) @page50 id: cd1f1b853a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2023年1月2日 1時
