資料 ページ13
ぺいんとside
「あと30分くらいしたら会議室移動なー」
上司の声が頭にガンガンと響く。
あと30分………30分で家に着くのって無理だろうか、いや無理だよな普通に考えて。往復だってしなきゃだし。
そこまで考えて、俺は今の現状がまずいということに改めて冷や汗が出てきた。
…そう、会議に必要な書類がごっそりない。
誰かに盗られた?なんて責任を押し付けようとしたけど、どう考えても家の机に置きっぱなし、というのが現実。
……いまから作るにしても間に合わないよな、どうしようか、やっぱり今から上司に話して潔く怒られた方が身のためな気がする。
俺の評価落ちるな〜…………仕方ないかあ…
大きくため息をついて、数m先にいる上司に声を掛けようとした時だった。
「ぺいんとっ!!」
明らかに女の子の声。ここ社内なのに。
しかもその声は聞き間違いさえなければ1人しか思い当たらない。ぺいんとと呼ぶのも、どう考えてもあいつしかいない。
俺は目線を入口の方に変える。変えて、下に、下に…
「……A………?」
「あっ、ぺいんと〜!」
手を振ってこちらに駆け寄ってくるのは、紛れもなくAで。社内は噂の娘さん?!なんてザワついている。
いや…てかそれよりも…
「おまえ……なんでここいんの?!お留守番は?!しにがみとか知ってんの…?!ちょっとまって、怪我とかないよな?変な人についてってない?!」
「あははっ!ぺいんとの心配出た〜
大丈夫だよ、ちゃんとお手紙にして教えたから!……それより、……はい!これ!」
いやいや…手紙?!てことはしにがみ気づくの帰ってから?!
まさかの出来事に、俺は思わず頭を抱えるが、差し出された紙に、俺は小さく言葉を零した。
「…………これ、」
「んふ、ぺいんとが頑張ってつくったやつ!忘れてたから持ってきた!」
そう言ってけたけたと笑う彼女に、正直今は嬉しさよりも戸惑いが生じてしまっていた。
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お待たせしました………少しずつ更新してまいりますのでよろしくお願いいたします
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かめそん(プロフ) - カケラさん» コメントありがとうございます!嬉しいお言葉ありがとうございます、、これからも更新頑張ります! (2023年1月10日 14時) (レス) @page40 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
カケラ - いつもほっこりするお話ありがとうございます!癒しです。読んでてすごく優しい気持ちになれました!もうこれは優しい大人になるしかない!()これからも扉の隙間から応援してます! (2023年1月10日 12時) (レス) @page40 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 憂夢さん» コメントありがとうございます!お話読んでくださって、嬉しいお言葉まで頂いて幸せです、、!ありがとうございます! (2023年1月9日 16時) (レス) @page12 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
憂夢 - 小説読ませていただいてます!かめそんさんの日常組の小説大好きです…!いつも素敵な小説をありがとうございます!!これからも応援してます! (2023年1月9日 13時) (レス) @page38 id: e4847ea383 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - かにかまさん» 新年初のコメント拝見でとても幸せな気持ちになりました、、、!ありがとうございます。これからも更新頑張りますので読んでくださると嬉しいです! (2023年1月1日 2時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かめそん | 作成日時:2022年12月2日 20時