【PKST団】推しは怪盗4人組 【ntju組】Part2

いつかのこと ページ43

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「高３の途中、あんた覚えてる？」






「途中…？え、なに…？なんかあった？」



















柚の質問に、私は昔のことを必死に思い出す。


どれも当てはまるものはなく、それらしいものは出てこなかった。



















「まぁ出なくて当然か…



Aさ、一時期ずーっと気分落ち込んでたの」











「…私が？」



















正直そんな記憶がなく、彼女の勘違いなんじゃないかと思うが、どうも相手の表情を見ると間違っているのは私の方なんじゃと考えてしまう。



















「いつだったかなぁ…

ずっと考え込んだ顔で過ごしてて、怪盗の話もしなくなっちゃってさ〜、悩み聞こうにも進路の事だったらどうしようかな〜！なんて考えてたの」



















そう言った柚の彼女に、私は何も言えなかった。




…もしかしたら、あの時の喧嘩の期間かもしれない。





ずっと悩んでいて、相手も怪盗だからと相談出来なかったこと。






今でも柚の頭に残っていたとは思わなかった。



















「……もし、認識が違ってたら申し訳ないけど…それ知り合いと喧嘩してた時でさ、



ずっと悩んでたんだ、柚に相談しとけば良かったな」



















素直にごめん、と謝れば、きょとんとした顔で私を見つめたあと、ケラケラと笑い出した。



















「Aが素直で気持ち悪い〜！


………まぁさ、あの時は色々考えたけど、


Aの今が幸せならいいと思うのよ、わたし」



















こうして、私のことを考えてくれる彼女は、本当に変わらない。


どれだけ大人な見た目になろうが、考え方や接し方はいつまでも変わらなくて、私に心地良さをくれた。



















「ふふ、ありがとう」







「うん。あ、私いちごのミルフィーユ食べたい！」



















いつまでもいちごが好きなのも変わらないらしく、







何だかそれが嬉しくて、私もいちごのミルフィーユを頼んだ。









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