【PKST団】推しは怪盗4人組 【ntju組】Part2

焦り ページ5

黄side









「変わんなかったよ、彼女」














トラゾーのしっかりとした声が伝わる。


それはAが寝て数時間後の深夜。

リビングに集まって声のトーンを落としながら話す俺らは、当然彼女のことについて話し合っていた。







彼女を探る、と数日前の朝に話したはいいけど、結局塵のひとつも分からない俺らは、とりあえず何かしら掴みたいと1番関わるトラゾーにお願いをしたのだが。













「変わらない、ねぇ〜…

あれからクロノアさんも勉強教えてないんですよね？」







「うん。向こうからは全く。
俺から話しかけると質問してくるくらいで」

















どうしたもんかな、ほんとに。



グラスに入っているハイボールに口をつける。



















「……なにか、僕達地雷とか踏んじゃったんですかね…」








「いや……それは無いと思います。だとしたらそもそも話すらしてくれないと思うので」



















トラゾーの言葉に、クロノアさんも小さく頷く。



俺らと一回り近く年が離れてる女の子に、こんなに振り回される日が来るとは思わなかった。









考えてもわかるわけがなく、俺らはとうとう頭を抱えるしかなかった。



















「………作戦どころじゃない………こんなの、





こんなの作品を盗む数倍難しい…………」



















俺の悲痛な本音に、誰も反対はしなかった。











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