離れて 15 ページ15
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「今度コラボしようって日程は決めたけど、それ以来連絡なくてさ。いつもだったら調整とか入るはずなんだけど。
改めて俺から連絡したら忘れてたなんて言ってて、
うーん、なんていうんだろ、いつもだったらやらかさないところでやらかしてる……みたいな?」
「……はぁ……」
肯定も否定もしない曖昧な返答しか出来ない。
だってそれ私見てないし……どうすればいいんだろうか
「どうにかしてくんない?元カノとしてさ」
「え?無理ですよ」
「え〜!いやあのままじゃマジでやばいよ!ほんとに!」
「元カノに頼む貴方も大分やばいですけど」
え?めっちゃ言うじゃん。なんてツッコミも無視して、私は切っていいですか、と尋ねる。
拒否られることは分かってるけど、こうするしか辷は無い。
「んー、俺からも上手く言えないけど、もっかい話し合ってみたら?」
「………もう1回?」
「うん。Aのことだから言い逃げみたいにして終わったでしょ」
ぎくり、という効果音がぴったりだった。
なんでこの人、こういうところ鋭いんだろう…
私は頷くしかなく、はい。と言うと、やっぱり、と嬉しそうな声。
「ぺいんとも一応人間だしさ、いきなり言われたらびっくりすると思うんだよね」
「……はい、」
人間に一応、なんてあるのだろうか。
なんて変なことは考えず、たしかにやり過ぎたことだったかもしれないと反省はする。
「第三者の俺から言えるのはこれくらいだから、そろそろ切るね」
「ほんとに用件それだけなんですね」
「当たり前じゃーん。ぺいんととは長い付き合いだもん、あのままってのは困るよ」
私はそんな彼の言葉を聞いて、電話の切るボタンを押し込んだ。
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かめそん(プロフ) - 羽鶴さん» わわ……とても嬉しいです……;;;;ありがとうございます!!!!本当に嬉しいお言葉です…! (12月12日 20時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - かめそんさんの作品やっぱ好きだ…!!ぺんちゃんを優しくかっこよく弱く書く小説が大好きです…、にやけすぎて口角どこ行った… (12月12日 0時) (レス) @page27 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - えにさん» えにさん……!色んな作品を読んでくださってありがとうございます!本当に嬉しいお言葉ばかりで幸せです!ありがとうございます!! (2023年2月9日 19時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
えに(プロフ) - かめそんさんの作品は全部何度も読み返してますけど…この作品は1番頭に残っていて何度も見たくなる作品でみていて楽しいし、悲しくなって本当に感情自体が吸い込まれていって本当にすごいと思っています。これからも投稿を無理ない範囲で頑張ってください (2023年2月8日 13時) (レス) @page27 id: b595ee322e (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 市さん» コメントありがとうございます!ボロボロの初作品を沢山読んで頂いてたなんて、本当に嬉しいです…!ありがとうございます!!ぺいんとさんの小説は今後も出したいと思っているのでまた読んで頂けたら幸いです! (2022年10月13日 7時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かめそん | 作成日時:2022年10月11日 1時