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再会 ページ38

ともside




もう諦めたらいいのに。



だれかがそう言ったような気がした。









「粘るじゃん!とも!」


「…………は、」





ウミユリからの攻撃に対しじっと耐え待つその時間。もうだめかも、という波が3回目に差し掛かった頃だろうか。薄れゆく意識、このままではいけないという焦燥。

そんな中で響く明るくて景色が冴え渡るような声に、俺は小さく言葉が出た。

嫌なほど濁っていて見えずらい黒霧の中、視界が悪く何も見えない状態だったのに、1人の女性の声で一筋の光が見え始めた。
それはどんどん大きくなって、俺の前に降り立つ。


………俺は、もしかしたらもう死んでるのかもしれない。
はたまた長い夢を、自分が望んで見てるのだろうか。




「な、なんで……」

「久しぶり!…っていう事情は後!まさかともがそこまで意地張るとは思わなかったわ!Aの言う通りね!」

「は…?あっ、Aはっ?!」



俺の前に降り立っていたのは、いつかを思い出した志田ゆみの姿…だったが、どうも俺の記憶とはかけ離れた姿をしていた。
嫌な予感はするし、正直話し込みたい気持ちもあったが今はそれよりもAの方が心配だ。
慌ててそう聞くと、彼女は笑いながら指をさした。



「多少傷はあるけど大丈夫。あの子が言ったんだからね、ともはきっと戦わないから心配だってさ。後でお礼言いなよ?
あと狙われてるのはあの子だから、ともはAを守ってあげて」



そう言った彼女は、着物の袖を捲し立てたすき掛けを素早く始めた。その目はどことなく余裕があって、何故かこちら側も安心してしまう。

…つまりはきっと、志田ゆみがあいつと戦うという解釈であってるだろうか。
彼女が人間以外のことを好きだと言っても、さすがに過去と同じ過ちは繰り返したくない。

俺はAの方へ意識を向けながら彼女に声をかけた。




「志田ゆみ!あんた今なにやってんの?!こっち側なの?!」

「うっさいわねぇ!見た目で判断してよ!こっちだって言いたいこと山ほどあるんだから!覚悟してなさい!」

「えぇ…辛辣…」




「そんな余裕そうに話してていいのか?」



一瞬緊張が解けたと思えば、再び来る彼の嫌な声と、攻撃。俺は慌ててAの方へと駆け出した。





生きてて→←彼のところへ



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かめそん(プロフ) - りあ@プリ小説してまーすさん» わ〜!お久しぶりです!!読んでくださってありがとうございます!!!嬉しいです!! (2023年2月9日 19時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
りあ@プリ小説してまーす(プロフ) - 浮上さぼってた間に完結してる!!!!お疲れさまでしたぁ!!!!夢主ちゃん幸せに爆発して…(?) (2023年2月8日 9時) (レス) @page48 id: 3b49f92543 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - らんのうんさん» コメントありがとうございます!個人的に難しい作品だったのでらんのうん様にそう言って頂けて嬉しい限りです。ありがとうございます! (2023年2月8日 0時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
らんのうん - 完結おめでとうございます!かめそんさんの作品は以前から拝見させて頂いておりましたが、今作は特にtmさんにドキドキしてしまいました…!これからも応援しています! (2023年2月7日 23時) (レス) @page48 id: 2fe057f917 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - えにさん» コメントありがとうございます!初めてがこの作品だとは……!嬉しいお言葉まで貰えて完結出来たかいがありました…!ありがとうございます! (2023年2月4日 16時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かめそん | 作成日時:2022年9月26日 19時

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