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……話を要約すると、showさんの父親が倒れ、今すぐ地元である愛媛に戻ってこいとの事だった。
そこまでなら今すぐ支度をして外に出ろ、っていうので解決するけど、彼は違う。
彼は父とずっと疎遠な関係だった。
きっと今更俺が行ったところで…なんて思っているんだろうけど、この状況は、留まるところじゃない。
寧ろ、行くべきだ。
俺がそう言おうとすると、肩をぽん、と置かれて大きな影が視界に入る。
…と…鳥ちゃん………
鳥ちゃんは、その大きな背中を怯ませることはせず、彼に、彼の心に響かせるように。
よ「…何言ってるんですか…!
家族なんだから行って当然でしょう…?!」
そう言って、いつ持ってきたのか分からないshowさんの鞄を彼に渡す。
鳥ちゃんの言葉に続くように、みんな一斉に話し出した。
あ「showやんがそう思ってても、お父さんにとっては大切な息子なんだよ」
w「父ちゃんなら絶対大丈夫やけん!行くべきや!」
口々にそう言う中、俺は、ただ立ち尽くすしかなかった。
…………それは、家族というものを知らないから。
家族が大切な人達の集まりで、だからこそ会いにいかなくちゃいけないのはわかっている。
でも、俺がそれを語ったところで、みんなは分かってくれるのだろうか。
家族がいない俺に、何がわかるんだ、と。
……あぁ、でもそうだ、
リーダーなんだし、メンバーなんだし。
これだけは言わないと。
と「……気をつけて、行ってらっしゃい」
できるだけ笑顔でそう言えば、彼は泣きそうな顔で、
s「行って、きます…!」
そう言って、玄関を飛び出していった。
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かめそん(プロフ) - アイリスさん» 最後まで読んで下さりありがとうございました!!嬉しいです! (2021年1月8日 22時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス - 面白かったです!長い間お疲れ様でした (2021年1月7日 16時) (レス) id: 23bcb03a34 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます!!それに嬉しいお言葉まで、、、!!もし出来上がったら読みにいただければと思います! (2020年12月29日 17時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 番外編凄く読みたいです! この小説大好きで、3回は見返しています! 番外編できたら絶対見に来ます! (2020年12月29日 16時) (レス) id: 165fae7113 (このIDを非表示/違反報告)
りあ@プリ小説してまーす(プロフ) - かめそんさん» はい!絶対来ます!(面白い日常をただ見るのも楽しいんだよね♪) (2020年12月29日 12時) (レス) id: 3b49f92543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かめそん | 作成日時:2020年12月6日 20時