【akgmクラフト】幸せにするから一緒に暮らそう１０ (ページ28)

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それからはあっという間。

シェアハウスの特別なルールだったあだ名で、あたしはあちゃみにした。

がっちゃんにはちゃみんちゃみん呼ばれるので、あたしも『とも』ではなく『がっちゃん』と特別な呼び方で呼ぶ事にした。

敬語だったのも初日だけで、次の日から直ぐにタメ口でみんなと話せた。

皆出会ったときと変わらず優しくて、あたしも今まで以上に優しくなれたと思う。

あたしの過去を話した時も、みんな真剣に聞いてくれて、大変だったねと声をかけてくれた。

今まで過去のことを誰にも話すことがなかったから、思わず涙が出てしまったのは、良い思い出。

ソ「今日はあちゃみさんの好きな唐揚げよ」

あ「ほんと？！あたしソーラさんが作る唐揚げ大好きなんだよね～」

ひょい、と唐揚げを1つ手にして味見をする。

……やっぱり美味しい～………

じんわりと口の中に広がる美味しさに感動しているとソーラさんがふふ、と微笑んでいた。

あたしもつい笑ってしまう。

とりあえずご飯食べる前に荷物部屋に置かないとな～…

あたしは２階に上がって部屋に入る。

あ「……今日もお疲れ様」

言った相手は、あのキーホルダー。

ずっと大事に取っておいた宝物。

このキーホルダーを持ち歩くだけで、父が近くにいる気がした。

あ「………あたし幸せだよ、

家族じゃないってのも、凄く良いことだって気付けた

これからも見守ってて欲しいな……お父さん」

もう貴方は居ないけど。

ずっとずっと、大好きだから。

キーホルダーが心做しか、優しい表情で笑った

気がした。

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