【akgmクラフト】幸せにするから一緒に暮らそう ５

彼の好きな本 ページ15

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A「バーステンさん！」



バ「あ、Aさん…最近よく来ますね」



A「ちょっと編集に疲れちゃって…」





バイトと編集も両立できるようになって、少し1人の時間が欲しくなり、バステンさんのお部屋にお邪魔する。



バステンさんの机に置いてある小さなカレンダーを見れば、月は４と書かれている。





A「…もう4月ですね」


バ「早いですよね、Aさんがバイト始めて１ヶ月くらい？」


A「大体そうですね…」





時の流れは早いもんだなぁ…


す、と気になった本を手に取りながらそんなことを思う。




バ「……それ…」



A「え？」



バ「…っあ、いや、…その本1番好きなんです」



A「そうなんですか？！……初めて知った」





赤い表紙の分厚い本。

オススメの本は沢山聞いてきたけど、バステンさんの1番好きな本は初めて知ったな



パラパラとページを捲ると、かなり読み込んだのか少し文字が掠れているところがある。





A「…かなり、古い本なんですね」


バ「まぁ…母から頂いた本なので…」





そうだったんだ…





A「…これ、お部屋まで持って行っても大丈夫ですか？」



バ「どうぞどうぞ、ぜひ読んで下さい」






バステンさんのお許しを貰ったので、お礼を言って自分の部屋に戻る。









A「……意志を……貫き通す、」









本の1ページ目には、その一言しか書かれていない。




…題名？

……いや、違うか、









A「不思議な本…」






私はまたぺらりとページを捲った。









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