最終話:無気力君と愛しの人と ページ25
貴方「案外呆気なかったな、高校の三年間っつうのも」
相「…嗚呼、あっという間だったな」
卒業式を終え、俺たちは誰も居ない1-Aの教室に二人っきりだった。
……アレから二年とちょっと。
――――……俺は、雄英高校を今日卒業する。
貴方「…殆どの奴らが相棒入りしたみてぇだな、アイツら」
相「嗚呼、お前が面倒見たせいか知らないが…歴代でもかなり優遇されてるぞアイツら」
二人で窓から校門を見下ろせば、俺と同じように卒業式を迎えたA組の奴らが別れを惜しんでいた。
貴方「当たり前だろ、俺がしごいてやったんだ。轟と爆豪と緑谷に至っちゃ事務所創立進められてたろ??アイツら三人」
相「嗚呼…雄英歴代類をみねぇ偉業作ったな、アイツら…」
二人してクスクスと笑えば、ふと口を二人して噤む。
貴方「……それで??この二年とちょっとで答えは出たかよ、合理主義者」
相「……嗚呼、出たさ」
相澤さんに向き合いながら問いかけ首を傾げれば、微笑みながら俺を見る。
貴方「そうかい、なら聞かせてもらおうか」
相「嗚呼、聞かせてやるよ」
目を細め微笑めば、俺はあの時と全く同じ質問を口にする。
貴方「『……俺は、アンタが好きだ、相澤消太』」
そう言えば、少し泣きそうな顔をしつつも俺の目を見つめ返せば口を開いた。
相「……嗚呼、俺も好きだ。無力A」
――――…ただ、あの時とは全く違う答えだが。
貴方「…後悔しねぇな??」
相「するかよ、寧ろ俺が待たされたんだ。……その分責任とってもらわねぇとな」
首を傾げつつ近寄れば、泣きそうな顔をしつつ抱きつかれる。
貴方「ん……なぁ消太、俺さ、雄英の先生とかどうよ??」
相「……お前なら、向いてそうだな」
抱きしめ返しクスリと笑いながら問いかければ、驚いたような顔をしながらも笑った。
貴方「……やっとスタートライン立てたかよ…」
相「A、今日の夕飯はどうする??」
そう問いかけられ悩むも、ふと思いつけば笑う。
貴方「……オムライスにしようぜ、猫の形に切った人参入れて」
相「……そりゃいいな、豪勢だ」
俺らにしか分からねぇ、俺らのスタート地点を示す言葉。
貴方「んじゃ帰りにスーパー寄って帰っか」
相「嗚呼、食後に猫のラテアートしてくれよ??」
貴方「…よく覚えてんなぁ…」
クスクス笑いながら、俺たちは手を握って俺たちの家に向かって歩いた。
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ta0628tm0105(プロフ) - 最高＼(^o^)／ (2021年5月28日 23時) (
レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
わがはいは猫(オタク)である。名前はもうある。 - 地面に頭こすりすけながら歩くって無理じゃね？？ (2018年12月7日 20時) (レス) id: 681019e2ea (このIDを非表示/違反報告)
談 - 地面に頭擦り付けて歩かないといけない人が堂々と歩いてる姿勢尊敬します。 (2018年7月21日 2時) (レス) id: f1972ab3b6 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 暇で幸せそうで何より (2018年7月21日 2時) (レス) id: 17d3fc92fa (このIDを非表示/違反報告)
kira(プロフ) - 良かったです。特に相手が先生な所がいい。あと、主人公の戦闘狂な所をもっと欲しいです。そして、イチャイチャお願いします。 (2018年6月28日 4時) (レス) id: 045b1acecc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＠黒
| 作成日時：2018年6月9日 14時
