track73 ページ23
「言っただろう、お前ら専用の一点物の曲だ」
「嗚呼、やっぱりAに頼んで良かった」
頷いて微笑んだ冬弥君がふと俺の顔をジッと見つめてきた。
「なんだ」
「一つ聞きたいんだが…電話で言っていた、『死人かどうかがあやふや』と言うのは、何かAの中で変化があったのか？」
「……そうだな、あった」
冬弥君の問いかけに答えつつ机の上のボールペンを見れば四人も釣られたのかボールペンを見つめた。
「書いてみたが、答えは出なかった。その代わり、やるべきことを見つけた。だから、今は見つけたそのやるべきことに全力を注ぐ。それだけだ」
「……もう一つ聞きたい。俺達のライブが終わった、その後に、もしもう一度告白したら答えは変わるか？」
「………変わるかもしれない」
「「「「…！」」」」
俺の答えに驚いたように目を見開いた四人を見つつボールペンを手に取る。
「もし、俺が死人で無くなったとして、若しくは別の何かになったとすれば、そうなれば答えは自ずと変わる」
そう言って四人を見上げれば少し考える素振りを見せた冬弥君が彰人君を見た。
「……難しいことは分からないが、答えが変わる可能性があるなら、猶更諦める訳にはいかなくなったな、彰人」
「……別に、Aが好きなんざ一言も…」
「いや、彰人それは無理あるって。ね、こはね」
「え、えっと……う、うん……」
よく分からないが彰人君が集中砲火を受けていることは理解出来る。
何故か全員彰人君を見つめることになっては彰人君は顔を背けた。
「こはねこはね、さっき下に美味しそうなカフェあったから行ってみよっか！」
「え？……うん！」
唐突に杏ちゃんがそう言ったかと思えばこはねちゃんも頷き、「あ、おい！」と呼び止める彰人君の制止も聞かずに病室の外に出てしまった。
「……気を使わせてしまったか」
「後で入れ替わりすれば大丈夫だろう、多分」
冬弥君の呟きにそう答えれば「そうだな」と微笑み頷いた。
「彰人、話したいことがあるんじゃないのか？」
「………」
ベッドの近くの椅子に腰かけた彰人君を見下ろして冬弥君が首を傾げる。
暫く黙り込んでいたかと思ったが、俺の片手を握って俺を見つめた。
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れんちゃ - もういつの間にか数年もたっていたんだな…続きをずっと楽しみにしてるよいつかまた戻ってこねぇかな (5月27日 1時) (
レス) @page50 id: 98fe1eda88 (このIDを非表示/違反報告)
のなめ - 最高です (2022年12月23日 15時) (レス) @page50 id: 2b5e96f834 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 好きです。続き楽しみにしてます! (2022年5月21日 18時) (レス) @page50 id: 0a8dc521f1 (このIDを非表示/違反報告)
nana民(プロフ) - あんまりGLって苦手なんですけど主様のは全然welcomeです (2022年4月11日 15時) (レス) @page33 id: 52a3fcc53d (このIDを非表示/違反報告)
錫也(プロフ) - キャラ同士のCP込のやつってあまり読まないんですけど、好き。主くんの考え方も好きだし、鋭くてそれでも好意を受け取らないとか、最後の最後にちゃんと自分っていうのを確立できたような、文才から何から優ですわ… (2022年2月18日 11時) (レス) @page50 id: b3cb4375d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＠黒
| 作成日時：2020年11月23日 10時
