告白 ページ4
「……思う存分泣けばいい、俺以外は来ないんだ」
爆「っ……分かっ、てら……っ」
縋り付く様に抱きしめられ、少し体の骨がミシミシと悲鳴を上げているがそれは言わないでおこう。
密かにポケットに手を伸ばし、未だバイブでメッセージを伝えるスマホの電源を落とした。
「落ち着いたか??」
爆「……おう……」
少しして漸く解放され問いかければ、少し掠れた声で答える。
爆「……テレビ、見たなら、気持ち悪いとか思わねぇんか……??」
弱っているのか本調子なら言わなそうなことを言いながら勝己は両手でマグカップを持つ。
「俺は、自分の目で見たもの、自分の耳で聞いたことしか信じない」
珈琲を飲みつつそう言えば、少し目を伏せた後に口を開いた。
爆「………全部、本当だ…」
「……時期は??」
爆「……体育祭の、後……」
両手でマグカップを包みながら語り出した。
彼らは雄英高校の先輩と同学年の生徒、体育祭で優勝した勝己をよく思わなかったらしく、ガソリンを掛けられ無抵抗な所を……――――。
爆「……暫くは…そんときの写真をだしに色々させられた……けど、あれだけだ。俺は……っ俺はテレビの奴らが言ってたみてぇに自分からしたりしねぇっ!!」
声を荒げてはバンッと机にマグカップを叩きつけるように置いた。
「…一ヶ月も行方をくらませていたのは、そいつらに仕返しを??」
爆「……ちげぇ……迷ってたんだ…………俺よ、ヒーロー…辞める」
勝己の口から漏れた言葉に、俺は目を見開いて勝己を見る。
勝己はなんだか疲れたような、諦めたような、そんな顔をしていた。
「………迷ってたのは、一体何に…??」
爆「………あのテレビの奴、一個だけ当たってんだよ…言ってること」
「……同性愛者…か??」
思い出しつつ問いかければ小さく頷く勝己。
「……好きな奴、居るのか??」
そう問いかければ頷く。
「………そうか……聞いていいかは分からないが……俺か??」
爆「………察し良過ぎんだろ…」
そう小さく呟けば、俺の肩にそっと寄り掛かってきた。
「何年幼馴染やってると思う」
爆「……そうだよ、テメェが好きなんだよA」
そのままズルズルと肩をずり落ちれば俺の膝に横になる勝己。
……相当弱っていると見た。
「……勝己、ヒーロー辞めたいのか??」
頭を撫でながら問いかければ、目を閉じる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零鈴@自己解釈作者(プロフ) - 続きがとても気になります…！間違えていたら申し訳ないんですが、もしかしてあの夏が飽和するですか……？ (2019年9月1日 15時) (
レス) id: f03dbedb27 (このIDを非表示/違反報告)
白夜1945 - とても素晴らしい作品だと思います！続きが是非みたいですね！ 途中で出てきた女の子むっちゃ優しいですね！そして最後に...... 先輩ちょっと表出ようか？(黒笑) (2019年7月21日 20時) (レス) id: 3d2f41f960 (このIDを非表示/違反報告)
ユラ - あ、誤字は気にしないでください。感動のあまり手が震えて(( (2018年8月27日 0時) (レス) id: 98acb8ec1f (このIDを非表示/違反報告)
ユラ - 続きをォォォ、続きをくれぇぇぇぇぇ…！読み進める手が止まりませんでした。一瞬でこの小説の世界にに飲み込まれた…すごい… (2018年8月27日 0時) (レス) id: 98acb8ec1f (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 下の方に激しく同意します！ (2018年8月22日 23時) (レス) id: 450eaaccb6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＠黒
| 作成日時：2018年8月22日 22時
